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サソリのさとり

宮澤賢治の「銀河鉄道の夜」の中で、カムパネルラがジョバンニに語って聞かせる「サソリの火」という話があります。


「一ぴきのサソリが小さな虫を殺して食べて生きていた。しかし、ある日イタチに見つかって食べられそうになった。サソリは一生懸命逃げたけど井戸に落ちてしまった。井戸からはいあがろうとしたがはいあがれなくておぼれはじめた。そのときサソリは神に祈りを始めた。

『わたしはいままでたくさんの虫を殺してきた。
でもその自分がイタチに襲われそうになったときは、一生懸命にげた。
その結果、自分は井戸でおぼれようとしている。
どうして、私は私の体をイタチにくれてやらなかっただろう。
そしたらイタチも一日生きのびたろうに。
ああ、神様、この次にはみんなの幸せのために私のからだを使ってください』

するとサソリの体は真っ赤な火になった。その火は今も燃えていて、その美しい火は人を喜ばせている」


という話なのですが、この話を読んでふと思ったのは

サソリが落ちた井戸の中には、バクテリアとかがいて、

イタチには食べられなかったけど、ちゃんと他の生物の命になったんじゃないかなぁ

ということです。


つまり、この挿話では

人間が「命」と認識している範囲内で、「愛」が規定されていますが

バクテリアとかもっと小さいやつらを含めたら


「死」=「形を変える」ということは、必ず他者の一部になるということであり、


人間は、生まれた時点で「地球に役立つ」ことから逃れられません。


しかし、このサソリが感じた罪悪感のようなものは多くの人が持っていて



「人の役に立たねばならない」

「優れていなければならない」

「責任を果たさなければならない」


そんなことを考えながら人は生きていますが


人は、人の役に立っていなくても、優れていなくても、責任を果たしていなくても、


世界を構成するパズルのピースとして存在してしまっている以上、役立ちます。



だから、サソリが井戸の中でおぼれながら


「神様、私のからだをみんなのために使ってください」


と言ったとき


神様は



「あなたはもう十分役に立ってますよ。お疲れ様」



と言ってくれたんじゃないかなと思いました。













amazonを超えるサービス

生きているとつらいことや苦しいことがたくさんあるわけなんですけど

ほんのたまに、

それはもう神様からの贈り物なんじゃないかと思うくらいの、とんでもない幸運が訪れることがあります。

僕は先日、そんな幸運に出会いました。

そして、すみません、

こんな仰々しい前フリを書いてしまってから言うのもアレなんですけど

以降、相当な下ネタが登場することになるというか、

オール下ネタなので

女性の方はマジでご遠慮いただいた方がいいかもしれません。

それでは始めさせていただきます。


――ところでまだちゃんとした報告はできないのですが、

僕が過去に書いた「LOVE理論」(文庫版は『美女と野獣の野獣になる方法』)の漫画化が進んでいまして

編集者の方と漫画家の方と飲んでいたのですが、

みんな同じ年齢だったのでかなり盛り上がることになり

また、LOVE理論は僕の中でも思い入れの強い本だったので

自宅に戻ってから改めて読み返していたのですが

読まれた方は分かるかもしれませんが

冒頭の部分に水野愛也が「モテ男であるトム・クルーズを倒さねばならない」理由として

「デッドカーム~旋律の航海~」という映画に出ているニコール・キッドマンのベッドシーンで40回以上1人Hした俺は、その、ニコール・キッドマンと40回以上2人Hしてるトム・クルーズを許すことはできない

という主張をするのですが


それを読んでいたところ、ふと


「デッドカームの動画、ウェブサイトにあるんじゃね?」


と思ったんですね。

この本を書いた当時は動画サイトなんてほとんどありませんでしたが

今だったらあの伝説のベッドシーンがネットで見られるのではないかと。

あ、ちなみにそのシーンの内容ですが、

ニコール・キッドマンと善良な夫がクルージングをしている最中に遭難者を助けるんですけどそいつが犯罪者で

夫は海から落とされ船が乗っ取られてしまうのです。

それでニコール・キッドマンはその夫を助けるために、犯罪者を油断させようとして抱かれる、っていうシーンなんですけど

ちなみに僕は普段AVはほとんど見なくて、今だに日活ロマンポルノを見てるという「ストーリーで燃える」タイプなわけで

そんな僕にとって「デットカーム」は食べログの点数で言うと4.8くらいの「おかず」なのですが、

っていうか、今、こうして書きながら思い出し勃起してきてますからね。


で、LOVE理論を読んで久しぶりにそのことを思い出した僕は

動画見れねーかなーと「デッドカーム」でネット検索をかけてみたんです。


そしたらね、


とんでもないことが起きました。


……改めてこんなこと言うのもなんですけど


インターネットってすごいです。


「インターネットってすげーな」


ってパソコン画面に向かってはっきりと口に出していいましたからね。



で、何が起きたかっていうと


僕の目の前に現れたのは


「すごいHシーンのある映画タイトルをどんどん書き込んで行こう」っていう掲示板だったんですよ。


しかも、そこでは


「デッドカーム? はいはい、あのニコールのやつね。あれは基本つーか、前菜みたいなもんでしょ?」


的な空気が漂っており


たとえば



「目の見えない夫の隣で奥さんがHするシーンのある映画を見た記憶があるんですけど、タイトル分かります?」


という質問に対して



「それは『侵乳者』ですね」



っていう回答が速攻でついてたり、


もう、聞いたことがない映画のタイトルが並びまくってるわけです。


これ、僕からしたら全然大げさな表現じゃなくて






石油掘り当てた




みたいなもんですよ。



そっからはもう



ゴールドラッシュならぬ、コピペラッシュで。



僕のマウスがガチのネズミかっていうくらい素早いスピードで動き続けました。



それでどんどん読み進めていったんですけど


この掲示板の中に何度も登場する映画のタイトルが出てきたんですよ。


もうね

「この道に入るならこれ知ってなきゃモグリっしょ」

的な?


「とりあえず、この科目取るならこれ必修っしょ」


的な?


「このパス買わないと乗り物に乗るどころか入園できないよ」


的な?


そんな空気がバンバン出てるんですよ。



ちなみに、その映画のタイトルが



「ヒッチハイク」



だったんですけど



それでとりあえずコピペする手を止めて



そのままアマゾンに乗り込んだわけです。


それはもう


アマゾンに並び立つ樹木のごとく、股間を屹立させた状態で、


です。



そして速攻でヒッチハイクのDVDを見つけたんですけど、

ただ、

8件ついているレビューのほとんどが


★1つなんですよ。


それですごく嫌な予感がして、とりあえずレビューを読んでいったのですが

レビューを書いている人がみんな


「肝心のHシーンが大幅にカットされるじゃねえか! ふざけんなコラァ!」


みたいな感じで、ブチ切れてるんですよ。

それで

「ああ、このDVDはトラップだな」

と気づいたのですが、同時に僕は武者震いが止まりませんでした。


このレビューを書いた男たちはヒッチハイクという映画にエロを期待し、アマゾンから届くのを心待ちにしていたものの
肝心のシーンがカットされていた、そのときの落胆、喪失感、絶句、それらが、やり場のない苛立ちがレビューから噴き出している

そんな彼らのパッションを感じたとき


「ああ、この映画は本物なんだな」


と改めて確認せざるを得なかったのです。


そして、「なんとかしてノーカット版を見ることはできまいか」とレビューを読んでいったのですが

なんと、ヒッチハイクは2009年に新たにノーカット版が発売されているという事実にたどり着いたのです。

そして、僕はヒッチハイク・ノーカット版を求めてアマゾンのジャングルを奥へ奥へと進んでいったのですが……


そこで


ついに、


ヒッチハイク・ノーカット版を発見したのです!





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た、高ぇ!




死ぬほど高ぇ!





が、しかし!


中古品にこの値段がつくということは!


この映画のクオリティが「神」であることの証明っっっっっっ!!!!!!



ただ、


それでも、


29800円は、



ソフトじゃなくてハードの値段っっっっっっっ!!!!!!






――僕は迷いました。




大学三年の進路かってくらい迷いました。




カートに入れ、削除し、そして再びカートに入れ、削除し、を繰り返し――




しかし、最終的に、



僕の過去の経験則から導き出された「水野五大行動理念」の一つ





「迷ったら行け。ただし、買い物の場合は止まれ」




に従い、寸前のところで購入を止めたのでした。



そして、あくる日のことです。


その日は毎週土曜日にユーストリームで放送している「何も生まない会議」があったので、そのときに「ヒッチハイク」の話を社長の山本くんにしました。

そして僕がいかにヒッチハイクに対して熱い思いを抱いているのか、

ヒッチハイクにたどり着くまでの経緯、そして現在、アマゾンの密林で方位磁針を失って遭難していること、


そして、


昨晩、すでにアマゾンの「あらすじ」だけで2回抜いたことを熱く語った上で言いました。









「29800円なんだけど、経費で落ちます?」






そしたら山本くんから


「それ、どういう項目になるの」


と聞かれたので



「研究費、かな?」



と答えると、間髪入れず


「却下」


と言われ、


ただ、そのときちょうどユーストリーム放送中に視聴者の方から書き込みがあり、


TSUTAYAのオンラインにヒッチハイクがあるという情報を受け


「マジか!」


と驚いて放送中にそのままページに飛んだのですが在庫が存在せず、


「期待させんじゃねえ!」


と心の中で視聴者とTSUTAYAに毒づきつつ


そのユーストリーム放送は終了となり


部屋に戻ってきた僕は


「やっぱり、29800円で買うしかないのか……」


と思いながらなんとなくネットサーフィンをしていたのですが、


そのとき、


それは、まさに、神からのギフトとも呼べるようなものが、僕の元へ贈られてきたのでした。



結論を言いますと



「ヒッチハイク・ノーカット版」



はGEOの宅配サービスにありました。



※GEOというのは西日本を中心としたビデオレンタルショップです。




ただ、そこで僕は衝撃を受けることになります。








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こうして僕は速攻でGEOの会員になり、


2日後に届いた「ヒッチハイク」を


ズボンを完全に下ろした状態で再生し


一切の早送りをせずに鑑賞しました。


「ヒッチハイク」の内容、満足度に関してはここではあえて触れずにおきましょう。


ただ、一つ、


過去「ヒッチハイク」で抜いた数多いる人間の中で


「キャンピングカーのシルエットで抜いたのは水野のみ」


という言葉をここに置いておきます。



ただ、僕の感動は、「ヒッチハイク」を借りれたことだけでは留まりませんでした。


実は、「ヒッチハイク」に代表されるような「エロス映画」というのは完全に時代遅れになっており


名作とされている映画はほとんど旧VHSの時代に作られたものばかりで


DVD化されていたとしても入手困難なものが多いのです。


しかし、このGEOの宅配サービスを利用すると、ほぼすべてを手に入れることができ、



こうして僕は、


amazonを超える、GEOという名の密林、いや、蜜林の中で、


今も遭難し続けているのです――。











婚活をすればするほど結婚から遠ざかる理由



婚活の番組を見たりすると、女性たちがけなげに頑張っているのは分かるのですが、そういう女性を見た男性の9割以上は

「これじゃあアカンわ」

と思っています。

その「アカンさ」は、よく言われるような「相手の地位や年収を気にしすぎる」というものだけでなく「もっと根本的な問題」を抱えている気がするのですが

ただ、それをどうやって説明したらいいのか伝わるのか考えていたのですが

家の近所にお弁当屋さんがありまして

その弁当屋おばちゃんと話していたときに


「これだ!」


と思ったのでそのことを書かせていただきます。


僕はランニングの帰り道に弁当を買っているのですが

ある日、あまりお客さんがいないとき

「今日は風が強いのに大変ですね」

と話かけられて

「いつもどれくらい走るんですか」

と聞かれて

「5キロくらいですかね」

みたいな感じで答えたら

「5キロ!」

と驚いて

「……ってどれくらいですか? 私走らないもので。すみません」

という感じで言われて思わず笑ってしまい、

5キロがたいして長い距離じゃないこと、自分はそもそも身体を動かすことだけを目的に走っていることなど話したら「普段は何してるんですか?」と聞かれたので

「ライターです」

と答えたら

「ええ!?すごい!」

とまた驚いて、そしてその頃にはお弁当の準備が整っていたのでお弁当を渡してくれながら

「私、すごい人にお弁当売ってるんですね」

と言われておばちゃんとの会話は終わり、僕が熟女好きということを差し引いても(この人モテそうだな)と思ったのですが


このおばちゃんの会話をマニュアル化するのであれば


「相手に興味を持って、相手のことをホメる」


になると思うんですよ。


ただ、冒頭に書いた「アカン」女性たちは真面目なのでそのことをそのまま受け取って、ターゲットの男性を前にしたら「この人に興味を持って、相手をホメよう」と考える。


それがダメなのです。


これがもう「不自然」すぎるのです。


では、なぜそれを不自然と感じるのか。

それは、その女性の言葉が「思ったこと」を口にしているのではなく、裏側に「目的」を持った、「ある種のウソ」として発言されており、そこを男性にかぎとられてしまうわけです。

そしてそこでの目的とは「結婚」であり、結婚とは「自分の欲求」であり、つまりは会話で相手をコントロールしようとしていることであり、

それは、服屋で「これ似合いますよ」と言いまくってくる店員に対して気持ち悪く感じてしまうのと同じ原理が働きます。

そして、重要なのは

弁当屋のおばちゃんが「ホメてくれた」ことが大事なのではなく、

弁当屋のおばちゃんの会話が「きわめて自然だった」ということなのです。

だから「すごい」という言い方にも全然いやらしさがなかったわけです。


つまり

婚活している女性は

「ナチュラルでポジティブな会話」

を身につけなければならないのですが

そしてそのことを十分に分かっているのですが

それを身につけるためのマニュアルが、会話をどんどん「目的化」しており、つまりは「不自然」にしており、


彼女たちは本来身につけるべきものから遠ざけているのです。


たとえば

弁当屋のおばちゃんの会話が自然だったのも


●表情に愛嬌がある
●声のトーンが明るい
●周囲に人がいないときに話しかけてきている
●ウソを言わず本音で話している
●ベースにはポジティブな感情を持ち続けている
●会話に慣れているので言葉がよどみなく出ている
etc……

要素に分析するとたくさん存在していて、これらを「意識」しながら実行するということは不可能であり、それよろも会話は「運動」に近いので、訓練しながら身につけていくのが効率的だと思います。


ではどのような訓練が良いかというと


それはまさに弁当屋のおばちゃんが日々実践していることなのですが


「自分のポジションが通用しない場所でのコミュニケーションの機会を増やす」です。


多くの人たちが、自分の肩書の通用する場所や、すでにポジションの確立した場所でコミュニケーションを取っています。

もしかしたら、日本人が、これだけ学歴や一流企業のブランドを手に入れたがるのも

「会話における肩書」を手にいれたいのかもしれません。

その肩書を出せば一目置いてくれる、もっと言えば「ナメられない」印籠を持つことで

会話というのは非常に「楽」になります。


たとえばあなたが「総理大臣」だったら

パーティーに出席にして一言もしゃべらなかったとしてもみんな喜んでくれるでしょうし、

あなたがぽつりと



「このパーティ、いいね」



などと言おうものなら、みんな大喜びしてくれるでしょうし、なんなら



「酔った」



という3文字の発言だけでも


「酔った」⇒「っていうことはこのパーティーが楽しいから酔ったのだ」


という風に解釈され、やっぱり場を和ませることができてしまうのです。


しかし肩書が通用する場所では、同時に、自分のコミュニケーション能力は劣化していると考えていいでしょう。


ただ、

これを読んでいる女性のみなさんが弁当を売るわけにもいかないと思いますので
(ただ、フリーマーケットに参加したり、見知らぬ人に何かを直接売るような機会があればぜひ参加していただきたいですが)

誰でもできる方法として「アウェイのコミュニティーに入る」というのが良いと思います。

会社の違う部署でも、団体でも、何でもいいと思うんですけど、

人が集まるコミュニティーというのは、序列を作ってまとまっているので、新しい人が来ると警戒したり排除する人たちが現れます。

相当強い肩書を持っていない限り「好かれる」ために気遣う部分が多くなり、「自然で好かれるコミュニケーション」を訓練するためには格好の機会となります。


ただ、こう書いてみてふと思ったのが


婚活している女性のみなさんはそれが大事であることに、すでに心のどこかで気づいており

でも、単純に面倒だからしていないだけで


仮に、もしこのブログを読んで友人たちと


「そうなのよ、アウェイのコミュニティーって大事なのよ!」


と盛り上がったとしても



その盛り上がっている場所は



伊勢神宮行きの新幹線の中だったりするんですよね。
















かわいい犬のレビュー



昨日、散歩している犬を見て若い女の子たちが「かわいい~! かわいい~!」とかわいいを連呼しながらなでていたのですが

一瞬、犬が物憂げな表情を浮かべたんですよね。

飼い主ですら見逃していた表情ですが、犬はたぶんこう思ったのだと思います。


「あんたらなんでもかんでも『かわいい』の一言で片づけますから、何が『かわいい』で何が『かわいくない』のか分からんくなるときあるんですよね。こっちとしてはもっと『かわいい』を伸ばしていきたいと思てるんですけど」


というわけで、

もっと自分を磨いていきたいストイックな犬たちのために、最近、僕が見た「かわいい犬のレビュー」を作ってみました。



消しゴム犬 ★★★★☆


これは友人の飼っているコーギー犬なのですが

このコーギーはカートの縁に首をこすりつけるのが大好きなのですが

すぐにそのことを忘れてしまうのです。

散歩でカートに乗せるたびに、


「ほら、ここに首をこすりつけると気持ちいいんでしょ」


とカートの縁をアゴにあててあげるのですが、そのコーギーは


「はぁ? 何言ってますの?」


みたいなきょとん顔をしており

しかし、カートに乗って進んでいるうちに、たまたま縁に首が当たってこすれると


「な、なんやこれ! めっちゃ気持ちええですやん! めっちゃ気持ちええですやん!」


と興奮してこすりまくり、そのあまりのこすり方に首の毛がハゲるんじゃないかと心配になって止めることもあるくらいなのですが

またしばらくしてカートに乗せて縁を首にこすらせても



「何これ?」



と、頭の中の消しゴムが「お気に入り」を消し去ってしまっているのです。

ただ、毎回「お気に入り」に出会えるという意味では、幸福な犬なのかもしれません。




軍隊犬 ★★★★☆


この犬はランニングをしているとき、たまに遭遇する柴犬の軍団で

いつも4匹で歩いているのですが、

なぜか、いつも、一糸乱れぬ隊列を組み、並んで歩いているのです。

道に落ちているものや、電柱の臭いをかぐこともせず、

まるで軍隊のパレード行進のように、背筋をピンと伸ばし、まっすぐ前を見つめたまま歩き続けています。

最初は、「この犬はそういう風に訓練されているのかしら」と思いましたが

しかし、この犬を連れているのは普通のおばさんで

いつも「困り顔」なのです。



「なんで、この子たちは、他の犬のおしりの臭いをかいだりしないんだろう……」



そんな疑問を浮かべた表情で散歩をしているのです。

つまり、僕が思うに、

まっすぐ歩いているのは、柴犬たち本人の判断なんじゃないかということなんです。


「世の中の犬たちは、散歩となれば道に落ちている食い物のにおいをかいだり、蝶々を追い回す。でもそういう行為が犬の品位を落としているんじゃないか。犬だって誘惑を断ち切ることができるということを世に知らしめ、新しい『犬』の概念を提示していこうじゃないか」


と、4匹で話し合って決めたんじゃないでしょうか。


そんな思いで柴犬たちを見ると


「お、お前たち!」


と言って抱きしめてやりたくなるのですが


そんなことしたら変質者だと思われるので


いつも横目見ながら「今日も隊列を崩していないぞ……!」と感心しながらすれ違っているのです。



背中かゆい犬 ★★★★★


先日、服屋から出て階段を降りていると、前から来たゴールデンレトリバーが僕とすれ違うように階段を登っていったので

ペット入れていい服屋なんて見たことないんで「どうするんだろ?」と思って振り返ったところ

その服屋のガラス扉の前に、踊り場のようなスペースがあって、そこにジュウタンが置いてあるのですが(砂や水を切るための、よくあるやつですね)

ゴールデンレトリバーはそのジュウタンに寝転がって、背中をグリグリこすりつけ始めたのです。



「ひゃー! 背中めっちゃかゆかったんやけど、これで生き返るわぁ!」


といった感じで、ベロを出しながらのた打ち回ってるわけですよ。

それでガラス扉の向こうにいる服屋の店員がそれを見て笑ってるんですけど

それから犬が何分か背中をこすりつけたあと


「ああ、最高でしたわ~」


みたいな顔して階段を下りはじめたんですけど、

そのとき飼い主が

店員に向かってペコリとおじぎをしたんですけど

そのおじぎの仕方が

「ウチの子がいつもすみません」

的な感じだったんで

もしかしたら散歩のたびにこれやってるんじゃないのかって思いました。

そういえば、階段をあがってくる犬の表情が

「やっと、あのジュウタンの店に着いたわ!」

みたいな感じで、テンションが尋常じゃなかったんですよね。

ちなみにこの犬は自由が丘で見かけたので、もし「私も自由が丘でその犬見たことある!」と言う人はご連絡ください。「やっぱり、あの犬散歩のたびにやってるな!」と確認できればと思います。



……と、最近見た「かわいい」犬はこんな感じなんですけど、犬のことを書いてたら思い出した犬がいるのでその犬のことも書いてみようと思います。



(番外編)


サクラ ★★★★★



この犬は、昔僕がペンションにアルバイトに行ったときに、そのペンション経営者の自宅で飼われていたパグなのですが

この家では、トイプードルとパグが飼われていたのですが、

トイプードルは部屋の中で飼われていたのですが、

このパグのサクラは外で飼われていたのでした。

理由を聞いたら


「サクラは臭い」


ということだったのですが

臭いをかいだら、これがマジで臭いんですよ。

それに対してトイプードルは可愛らしい臭いがして、しかもこの犬はすごい芸達者な犬で

エサの時間に立ち上がったり、ジャンプしたりして、愛嬌を振りまきまくって、家族にめっちゃ愛されていたんですよね。

ただ、この2匹の格差を見ていると、


可愛らしくて愛されるトイプードルは、中学高校時代に女子校生にモテていたイケメンの尾関や吉田であり、


誰からも愛されず、熱い夏も、寒い冬も、家の外の小さな犬小屋の暗がりの中にいるサクラは


中学高校時代のほとんどの時間をLSIというゲームセンターの狭い暗がりで過ごした自分と重なって見えて


もう、いてもたってもいられなくなり、


アルバイトが終わってから店主に



「サクラを洗わせてください」



と願い出たんです。



それでその家の近くに露天風呂があったので


サクラをそこに連れて行って


サクラは散歩に連れていってもらえると思ったみたいで


ずっと尻尾を振りながら、


グヒグヒッ


と鼻を鳴らしながらついてきたんですが


このグヒグヒッていうのは鼻の低い犬はみんなそうなるみたいなのですが、そのことを知らなかったので


(ああ、この犬は喘息まで持っているのか……)


と心配になり


「サクラ、俺が、お前の人生を変えてやるからな」


と使命感を燃やし、ボディシャンプーで体中をガンガン洗っていき、チンチンもアナルも完全に洗い上げていったのですが


その間、サクラはとくに嫌がることなく、ときおりグヒッグヒッと鼻を鳴らすだけでおとなしく洗われており


その様子に僕は


「賢い子だ……」


と感動し、


それは、「もののけ姫」で、犬神の住む場所の手前でヤックルが立ち止まったのを見て、サンが「賢い子ね」と言ったのと酷似していたわけで


いよいよこの犬を座敷犬としてデビューさせられることにワクワクしながら1時間近くかけ念入りにサクラを洗い、


家に戻ってタオルで全身を拭いて臭いをかいだら





めっちゃ臭かった





んですよね。




「なんでだ!」




と声に出して叫びましたからね。



洗ったはずの場所から、もう芳醇な香りが漂いはじめていて

どういう原理で臭ってるかまったくわからないんですよ。

それで僕は

「どうしてお前は臭いんだ……」

とがっくりしてたんですけど

サクラはグヒッグヒッと鼻を鳴らしながら僕の顔を無邪気にペロペロと舐めてきました。


そして、そのときサクラがこう言った気がしたんですよね。


「水野くん、グヒッ……僕の人生は君が思っているほど、グヒッ……悪くないんだよ」


そしてサクラは言いました。


「たしかに僕は犬小屋暮らしだけど、家族の人たちはちゃんとご飯を食べさせてくれるし、
 
たまに散歩を忘れられるけど、その分散歩してもらえる日が楽しいし、

それに、みんなは僕の臭いが嫌いみたいだけど、

僕は自分の臭いが、そんなに嫌いじゃないんだよね」



(そうか、そうなのかサクラ……)


このとき僕は思いました。


サクラを苦しめていたのは、僕自身なのかもしれない。


なぜなら、


僕はサクラの人生を「変えよう」として体を洗い始めたけど、


誰かを「変えよう」とする行為は、裏を返せば、その人の今の状態が「嫌い」ということに他ならないのだから。




――それから僕は、アルバイトが終わるとサクラの散歩に行きました。


身体を洗うのではなく、サクラの好きな散歩の時間に使うことにしたのです。


サクラは散歩の時間、短い尻尾を振りながら楽しそうに歩き続けました。



それでも、アルバイトの最終日、


どうしても我慢できなくなった僕は、


サクラを露天風呂に連れていきもう一度洗ってみたのですが、やっぱりサクラは臭かったので


「お前は、臭いねぇ」


と言って頭をなでてやりました。














精神科をハシゴしよう



先日ファミリーレストランで作業していたのですが

前に座っていた女性が、僕が作業している間に

ステーキ、オムライス、定食……的な感じで食べ物を食べ続けていて

たぶん、一人で8~9個食べていて、しかもすごく痩せていたので

僕は「彼女は過食症なんじゃないか」と心配になり


「ちゃんと心療内科や精神科に行っていますか?」


と言いたかったのですが、どれだけ考えても

見知らぬその人に対して言葉をかけるイメージが持てなくて、

言葉を持ち帰ってきてしまったので

罪悪感を解消する意味もあってここで言いたいのですが

もし、最近動悸がしたり、不安になったり、過呼吸などの症状が出ている人はもちろんのこと

直接そういうことがなかったとしても「もしかしたら行った方がいいのかな」と一瞬でも頭をよぎった人は

明日にでも心療内科や精神科に行ってください。


もう、このジャンルに関してはね、

このブログのすべての読者は、僕のことを「先輩」および「大先輩」と呼び、OB会が開かれようものなら「水野さんのグラス空になってないか?」を常に気にするくらいの勢いで扱って頂きたいわけなんですけど


LOVE理論(美女と野獣の野獣になる方法)にも書きましたが

中学時代から顔のむくみを異常に気にしていた僕は、「顔がむくむんです」という症状を内科に訴え続けたあと、最終的に心療内科にたどりつきました。

それ以降、この「脳の病(僕はこれらの病を心の病ではなく脳の病と認識しています。これは脳が生み出している一種のバグに他なりません)」について好奇心を持った僕は、大学時代に徹底的に研究し、


精神科医の本を読む → その著者の病院に直接行って質問する


ということをしたり


1日に精神科を何軒もハシゴしたこともあるという


もはや

精神界の伝説の先輩

なのです。



まあ確かに、脳の病は単に病院に行きまくればいいってことでもないんですよね。

治療が進まないことをすべて医師と薬のせいにして

なかなか治療が進まない人もたくさんいるみたいです。

骨折した患者もリハビリに対する姿勢によって治るスピードにかなりの差が出るように

病に対するスタンスは非常に重要です。


しかし、これまでの僕の脳の病に対する研究から言えるのは




脳の病の最大の敵は、「体裁」です。





これは、単に「心療内科や精神科に行くことで世間的に後ろ指を指されるから行かない人が多い」というレベルの話ではありません。


そもそも、過食症や、最近多くなったといわれるパニック障害は、


「体裁を気にする」という性格から生まれているのです。


僕はこの事実に気づくまでに、かなりの時間を要しました。


さかのぼること、中学2年。


トンカツ屋でトンカツを食べたところ、気持ち悪くなって店を出てから吐いたことがあり、


それ以来、外食ができなくなりました。


外食をすると「また吐くんじゃないか……」と不安になり、一口も食べられなくなってしまうのです。


それから僕は、

カウンターのお店の料理とか

人の家で出される料理とか

彼女の手料理とか、

そういうものが食べられなかったのですが、


この現象を研究し続けていったところ、


それから20年近く経ってから


そもそもの原因は、「トンカツを吐いたところを、たまたまそこにいたクラスメイトに見られた」という

事実に行き着くことが分かったのです。


トンカツを吐く、という行為だけであれば、別に問題はないのです。


食べたものをただ吐いただけ、


1000円損するくらいです。


ただ、それを人に見られた。


「あいつ吐いてる」


とバカにされた。


すると、僕は「食べる」という行為に対して、


「もしこれを食べなければ、人から笑われる、バカにされる、白い目で見られる……」


この思考プロセスこそが不安を拡大化していき、


その不安が無限に拡大することで日常生活が送りづらくなるのです。


これが、「脳の病の多くは『体裁』から生まれる」とういう理由です。


つまり、


「心療内科や精神科に行くことは恥ずかしい、自分はまともな生活を送れなくなったんじゃないか」



という不安の裏には


他人から「あいつはおかしくなった」と思われるのが嫌だ


という思いがあり、


そして、その思いこそが、脳の病を拡大化しているケースがあるということなのです。


これは裏を返せば、心療内科や精神科にサクサク行き、


あたかも風邪薬のように薬を飲むことができるというスタンスを手に入れた時点で


病そのものが解消されるケースが多々あるということです。


しかし、この事実は現代社会ではまったく理解されていません。


何も知らない人が


「薬はよくないよ」


と平気で言ったりします。


この「よくないよ」という他人に対する目が病気を生み出している可能性があるというのに


ある種の鈍さを持った人はナイーブな人間を追い詰めていくのです。


僕が過去に診断を受けた名医の言葉をご紹介しましょう。





「薬を飲みまくれ。そして、逃げるな」





もし不安が高まったとしても


これまで続けてきた行動は変えない。


ただ、対抗する手段として、薬はバンバン飲みなさい。


そういうことを言いながら


その医師は、僕の目の前で薬飲んでましたからね。


いや、あの名医にはシビれました。


まあこういうことを書くと


「その名医って誰?」


と聞かれると思うのですが


通常であれば、問題が起きたりしそうなので割愛したいところですが


このテーマを扱う以上、書かねばなりませんが


初台の関谷クリニックの関谷院長ですね。


かなりご高齢だし、人気も異常で平気で3時間くらい待たされますし


さっき口コミみたら


「3時間待たされたのに診療は3分だった」


みたいにすげー叩かれていましたが


(ただ、この口コミは「脳の病に対するスタンスが間違っている」に他なりません。患者の中には、医師や薬のせいにしてずっと人を責め続け、病にとどまり続ける人がたくさんいるのです)


僕が診察を受けた中では非常に優秀な医師だったので(そういえば、僕の診察時間も3分くらいでした笑)


神経質症、強迫観念、パニック系で長らく悩んでいる人は一度門を叩いてみるとよいでしょう。



あ、あと、言い忘れましたが心療内科や精神科は


すごく楽しいです。


僕は一時期、現状の努力レベルをさらに上げるために


モチベーションに対しても薬でアプローチできないだろうかと考えて


精神科に行って


「モチベーションをグイグイ上げる薬ってあるんでしょうかね」


と聞いたところ、その医師はこう言いました。





「水野さん。それを『覚醒剤』って言うんですよ」




僕は

「ああー、だから『覚醒』なんですね」

「でもそんなポジティブな言葉使ったらダメですよね。むしろ『副作用でインポテンツ誘発剤』とかにしないとダメですよね」

と笑い合った記憶があります。

精神科は普段聞けないようなことが聞けるので、すごく勉強になります。


あと、昔はカウンセリングっていうと保険が使えないところが結構あったのですが


今はまず保険が効きますので、1度の診断で2000円以上かかることはありませんし、


自分の名前を呼ばれるのが気になる人は


「診察の時に、名前を呼ばないでください」


と言ったら気を遣ってくれる病院もありますし、


予約が必要ない病院もありますし、


また、いざというときのために、行ける病院を用意しておくというのも


これはリスク管理の一環としてすごく大事だと思います。


「心療内科や精神科に行ってる時点であいつはダメだ」っていう空気がある組織よりも


「ちょっとでも異常があるなら行ってきなよ」とサクッと言える組織の方が


問題への対抗手段が多いという点で強いと思います。



というわけで、


このブログを読んで少しでも気になっている人は


ぜひ、明日、精神科をハシゴしてみましょう。


1日2軒っていう状態は


精神科を比較することもできるし


精神科に慣れることもできるし


行ってる本人もバカバカしくて笑えてくるので


「体裁」に対抗する最高の手段だと思います。













新刊情報
2年半ぶりの新刊です。
「人生で大切な4つのこと」が楽しく学べる本です。増刷決まりました!
プロフィール

mizunokeiya

Author:mizunokeiya
はじめまして。
水野敬也です。
著作は「夢をかなえるゾウ」、「ウケる技術」、「雨の日も、晴れ男」、「『美女と野獣』の野獣になる方法」、「大金星」。DVD作品「温厚な上司の怒らせ方」の企画・脚本も担当しました。
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