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スパルタ婚活塾 第8講 「コミュニケーションを極める方法」

 
それではいよいよ本講から「コミュニケーション」「ファッション」「立ちション」という恋愛三大分野をお前たちに叩き込んでいくことになる。

 そして、今回はその中でも最も奥が深い「コミュニケーション」だ。

 さて、この愛也は過去から現在に至るまで、世に出ている優秀なコミュニケーション本はほぼ読破し、大学時代、合コンが終わって「2次会行くか!」となったとき、一人だけ「ちょっと予定あるから帰るわ」と言ってそのままみんなに隠れてコミュニケーションセミナーに通っていた時期もあるほどであり、正直、俺以上にコミュニケーションを研究してきた生命体はもはや地球上に存在しないと言えるが、そこまで徹底的に研究した俺がたどりついた結論はただ一つ。


 コミュニケーションは、学べば学ぶほど、しゃべれなくなる。


 このことを痛切に実感したのは、俳優をしているかなり年下のイケメン野郎と話していたときであった。
 このイケメン野郎とはある人に紹介されて会ったのであるが、こいつは俺と会って数分も経たないうちに、真顔で俺にこんなことを言ったのだ。


 「水野くんって、頭悪いよね」


 この瞬間、(いやいやいやいや、頭の良さでいったら確実にお前の方が頭悪いし、つか、頭で負けたら逆に俺はお前にどの部分で勝てばいいのって話以前に、こいつ何でタメ口?)などと考え始め、脳内CPUは完全に混乱し、視界は歪み、油汗が垂れ、そうしている間にもイケメン野郎は次から次へと言葉を繰り出してきて俺は最終的に「き、君、そのへんにしとこうか」としどろもどろに言うことくらいしかできなかったのである!
 この事件は恵比寿にあるクラブ「ミルク」の入口付近で起きたことから「ミルク前の悲劇」として俺のトラウマ歴史年表に克明に刻まれ、「ドーハの悲劇」「Wの悲劇」と並ぶ日本三大悲劇のうちの一つに数えられている事は有名な話であるが、なぜこの悲劇が起きたのだろうか?

 それはすべて「内的思考」によるものである。

 そもそも人見知りする人、引っ込み思案な人――コミュニケーション弱者というのは言葉を発する前に頭の中でぐるぐる言葉が回ってしまうことで話せなくなるのである。
 たとえば目の前の人がバカなことを言ったのだとしても
 (この人バカなこと言ってるけど、でもバカなんて言ったら気を悪くするかもしれないし。でも、このまま何も言わず沈黙してしまうのもちょっと……)
 そんなことを考えてしまうものだが、先ほどのイケメンは

 (こいつ、バカだな)と思った瞬間に
  
 「お前、バカ?」
 「つうかお前、よく人からバカって言われない?」
 「え、バカっしょwwwマジウケるんですけどwww」
 「おーい!!みんなー、ここにバカがいるぞー!!」

 と発言しているのである。
 こういう野郎は幼少期から自信満々に人と接してきているので、あまり深く考えずに言葉を繰り出すことができ、周囲からも「自分に自信のあるやつ」と認められたりするケースもあり、さらにこういうやつは同性に嫌われたりするのだが逆に異性には魅力的に映ってしまう。

 これがコミュニケーション強者の秘密である。

 だから、コミュニケーション弱者がどれだけコミュニケーションを学んだところで「内的思考」が増えていくことに他ならず、
 コミュニケーションの技術を文章で学んだとしても

 (そういえば、この前読んだコミュニケーション本に、こういうときは『冗談ぽくバカだなぁ』って言えって書いてあったな……)

 などと考えている間に会話はもう次の段階に移っており、結局しゃべれないという悪循環が起きる。

 だから、本当にコミュニケーション能力を伸ばしたい者は、本を読んでコミュニケーションを勉強するのではなく、


 テンパる場所に行く


 である。
頼るべき友達がいない場所、自分の肩書が通用しない場所――つまりはアウェイに身を投じ、嫌な冷汗を滝のように流しながらしゃべり続けることで、相手の言葉に対して条件反射で言葉を返せるようになる。つまり、コミュニケーションは「慣れ」なのである。
 そして、この訓練を必死に続けることで、人見知りや引っ込み思案の人間は、劇的にコミュニケーション能力を伸ばすことができる。 
 先ほど登場した若者のように、何も考えず口にしてしまう人はコミュニケーションをする上でストレスは少ないがその分、成長することもない。しかし、内的思考に悩みながらも、会話をスピーディに行う筋力を身につけることで優秀なコミュニケーターに大化けすることが可能になる。
 よくテレビに出ているタレントでめちゃくちゃトークがうまいのに「私、人見知りするんです」と言うことが多いが、あれは決して謙遜しているのではなく、実際にそういう人間が、アウェイで鍛えまくったことで優秀なコミュニケーターに成長したのであろう。
 なので、コミュニケーション弱者は「テレビに出てる時点で人見知りなわけねーだろ」などとテレビを横目で見ながら湿気た柿の種をもさもさ食ってる場合ではなく、すぐさま立ち上がりパーティ的なものに顔を出し、ミックスナッツにも手を出さずにしゃべり続けなければならないのだ。

 そして、そのことをしかと肝に銘じた者のみ!

 今から記す具体的な『恋愛トークテクニック』に目を通すことを許可する。
 これから記す技術をマスターするというよりも、アウェイでの戦いを通して身に付けた技術をここで「はいはい、この技ね。これなら私完璧に使いこなしてるわ(ムダ毛を処理しながら)」くらいのスタンスで確認するのが望ましいと言えよう。


『ぶっちゃけレボリューション』
 
 会話をしているとき(この人とは壁を感じるな……)と思う瞬間があるだろう。そういう人との会話はストレスが強く、深い関係になれない。なぜこの現象が起きるか?それを一言で言うなら「心の中で思っている言葉を口に出せない」からである。例えば、偉い人と食事をしていてその人の鼻毛が出ているとき鼻毛に触れられない気まずさである。逆に、思ったことは何でも言い合える関係を作ることができれば、相手に対して心地よさと安らぎを与えることができるのだ。
 では、どうすればそんな関係になれるだろうか。
 それは、「ぶっちゃけを極める」ということになる。そして優秀なぶっちゃけが炸裂した場合、まさに相手との関係を一転するほどの革命を起こすことができるのだ。
 具体例を挙げよう。
 たとえば、たまにツイッターで「男がデートの食事代を割り勘してきた。最低の男だ」とつぶやき、それに対して女たちが「最低の男だ!」と擁護することが起きる。たぶん割り勘にされた女は「自分のプライドが傷つけられた」ということに終始し、「この男、ないわ」と決別しているのだろうが、たとえば割り勘にしてきた男に対して次を台詞を言ったらどうなるか。


「割り勘?うん、全然アリ、全然アリだけど、私のこと、ナメてない?

 
 つまり、「割り勘にされた」という事実に対して女の「プライドが傷つけられた」という感情を、ぶっちゃけるのである。
 このぶっちゃけレボリューションを成功させたら
 「とりあえず2次会でそのあたり詳しく聞こうか。次は当然、お前のオゴリで
 この関係に持ち込めば気まずい関係は一転し、どんな内容のことでも口に出せる空気が生まれ、ほとんどの割り勘男をホレさせることができるだろう。割り勘男は、自分にホレさせた上で捨てればよい。


『自アゲ』

 『自虐』という言葉がある。自分をバカにする笑いの取り方であり、対人サービスとしては優れているが、唯一、恋愛において『自虐』は厳禁である。
 繰り返すが、男は「価値の高い女」を欲する生き物である。
知り合いで笑いのセンスの高い女がいる。その女は5年間彼氏がいないのだが、飲み会の2次会のカラオケで酔っぱらった男が服を脱いだ瞬間、他の女が悲鳴を上げて目を隠すのを尻目に、「滅多に見れないから」という理由で「チンポを拝む」というギャグを繰り出していた。その場にいた皆は爆笑したが、笑いながらその女を彼女候補から外していたことは言うまでもない。
 しかしこういうことを言うと「じゃあ女は笑いも取らず清純ぶってろってこと?」と言ってくる女が必ずいるが、そういう女の顔面をバーニャ・カウダのアンチョビソースの中にねじ込みながら言うことになる。
 
 『自虐』をするなら『自アゲ』をしろ!

そもそも笑いとは、自分を下げたときだけに発生するものではない。「過剰」なものはすべて笑いになると考えよ。つまり

 「滅多に見れないチンポを拝む」もギャグであるが、同時に

 「ジョニーデップが最近どうも私にホレてるっぽくて、ウザい」もギャグである。

 そして『自アゲ』のパターンであれば自分の価値を下げずに笑いにすることができる。
自分が得意なパターンだからと言って、相手のニーズを無視して自虐に逃げるな。同性の前では『自虐』、異性の前では『自アゲ』を使い分けてこそ優秀なコミュニケーターである。



『吊り橋トーク』『悪戯トーク』 

 「魅力とは予定調和を崩すこと」。そして男と会話をするときには予定調和を崩すことを心がけるべきであり、『吊り橋トーク』『悪戯トーク』が有効になる。
 『吊り橋トーク』はすでに説明したが、『悪戯トーク』とは男を「ひっかけ」たり「ちょっかいを出す」会話であり、優秀な女は小学生の低学年からこの技を取得している。しかし、習得のタイミングを逃すとなかなかこの技を使いこなせないものである。
 そこで『悪戯トーク』において最もシンプルな次の例文をマスターせよ。
 
 例

 女「ズボンからパンツ出てるよ」
 男「え?」
 女「ウソ!」

この「ウソ!」が予定調和を崩す最初の一歩であり、水泳における「バタ足」、サッカーにおける「サイドキック」、キスにおける「フリスク」にあたる。まずはこの技をマスターしてから徐々に悪戯力を上げていくこと。


『「本音」と「建前」のサンドイッチ』

 魅力的な人間とは何か? この問いには様々な回答の仕方があるだろうが、その一つの答えが

「魅力的な人間」 = 「『建前』と『本音』の間で揺れ動いている人間」

である。
 「結婚を望んでいる女のコミュニケーションはキモい」と前に書いた。頑張って聞き上手に徹したり、色々世話をしてくれるコミュニケーションは男に対する「サービス」であるが、サービスであるがゆえにその裏に何か目的があるのではないかと考えてしまう。これは「建前オンリー」のコミュニケーションである。
 しかし、逆に、デート中に「つまらない」「もう歩きたくない」「こんな安い店絶対嫌」などと思ったことを口にするだけでは、わがままな女だ。これが「本音オンリー」のコミュニケーションである。
 つまり、「建前」だけでは、本音を隠しているようでウソ臭く思え、また「本音」だけだと相手に対する「気遣い」が見られないので嫌われるのである。
 
そこで魅力的な人間は、この「建前」と「本音」を両方同時に出すのである。
 
たとえば、男から
 「すごい面白い映画がある」
 と誘われて死ぬほどつまらなかった場合。
 「建前オンリー」だと

 「面白かった」

 となり、しかし口調や表情から(本当は面白くなかったんじゃないか)と男に思われ、自分に合せている女ということになるので気持ち悪くなる。
逆に「本音オンリー」で

 「つまんなかった」

 平然と言い切ってしまうと、「なんだよこの女」となる。 
ここで「本音と建前」を同時に出すとどうなるだろうか?
 たとえば、

例1(言いづらそうに)「面白……かった。うん、すごく面白かった……かな」
例2(映画の話題を完全にスルーして)「とりあえず、ポップコーンはすごいおいしかった!」

 つまり「映画はクソつまらなかったが、男が『面白い』と言っている手前、それをはっきりと口に出せない状態の演出」であり、つまらなかったという事実を「暗に」伝えているのである。
 特に、婚活に頑張ろうとする人間は真面目なので相手に気を遣う「建前オンリー」のトークになりがちである。そういう人間は本音を出すという「相手から嫌われるリスクを取れない」から魅力が無いのだ。
 この「本音」「建前」のサンドイッチを使いこなすにはコツがある。
 まず、ウソをつくことをやめ、本音を相手にぶつけるというベースの会話をする。ただ、そのとき、「あ、これだと相手を傷つけてしまうかも……」というセンサーが働くので、そのセンサーで「本音」をコーティングするのだ。最初は難しいが、慣れれば簡単に使いこなせるようになる。訓練あるのみ。


『ホメ進化論』

 ほぼすべての恋愛本に「男はホメ言葉に弱いからホメること」と書いてあり、確かに、男は女にホメられたくて頑張る生き物であるから正しいのであるが、しかし、ただホメるだけでは「建前」の影が忍び寄ってくる。
 ホメることが大事なのは当たり前。重要なのは、「ホメ方」である。
 そこで常に新しいホメ方、男を喜ばせるホメ方というものを常に進化させていく必要があるだろう。
 まず、必ず押さえておいたもらいたいホメ方が「他の人が見つけていない魅力を見つけてホメる」方法で、恋愛エキスパートたちの間では「マゼラン」と呼ばれている。
 さらに、男を「君、すごいね」とホメた上で「……ていうか、マジですごくない!?」という

「ていうか」「マジで」

という2フレーズでホメ言葉を強調する「TM強調」
さらに、時間差を使って

「ていうか」「さっきの話」「マジで」

という「TSM強調」など現状確認されているだけでも88種の技があるので、創意工夫を怠らないこと。

 これ以外にも様々なコミュニケーションの技が存在するが、まずは実践を通じて学んでいって欲しい。また、これらの技を使っている女を身近に見つけたらその女と一緒に過ごすことを心がけよ。コミュニケーションには「伝染る」という特徴があり、飛躍的に能力を伸ばすことが可能になる。

 それでは最後に、「地雷トーク」について書いておきたい。
 『自虐』でも触れたが、「その一言を言うと、男が一気に冷めてしまう」という、これまで積み上げてきた努力が一瞬にして水泡に帰すトークが存在するので必ず避けて通ること。


 『元彼トーク』
 
 女の中には「元彼が最低なやつだった」「男に遊ばれた」などと言って目の前の男対してあらかじめ「浮気しないでほしい」など、予防線を張る女がいる。またそうでなくても、過去に付き合った男の存在をあっさりと会話に投げ込む女がいる。そういう女は次の一言を肝に銘じなければならない。

 他の男とのセックスがチラつく話は一切するな

 こういうことを言うと、「男って本当にバカよね。この年で処女なわけないっつーの」みたいなことを言う女が必ずいるのだが、そういう女に対しては顔面にニンニクを擦り込み、ぐつぐつに煮立ったオリーブオイルの中に投入して「アヒー女」にすることになるだろう。

 仮に、お前の目の前に焼きたてのフライドチキンがあるとする。

 そのフライドチキンに対して、「実はこの鳥は数時間前まで息をしていました。優しい家庭に生まれ育ち、『ぴーちゃん』という名前で可愛がられ、人を疑う事も知らずにすくすくと育ちましたが、今朝精肉されまして、ちなみに断末魔は『コケッ!?』でした」という情報を伝えたらどうなる?

「食えるか!ボケ!」である。

 しかし、お前たちが目の前にいない他の男の話をするのは、これと同じである。
 元彼、セックスの人数、行きずりの恋etc……お前が普段どんな性生活を送っていようがかまわんが、男の前ではその話は絶対にするな。
 

 『クレーマートーク』

店の店員に必要以上に文句を言ったり、相手を責める口調をする女がいる。
これは恋愛においてもマイナスなのだが、こと「結婚」においては最悪の行動となる。
これは「男にプロポーズさせる方法」で詳しく述べるが、なぜ現在の男がこれほど結婚をしないようになったのか、男たちの気持ちを代弁するとしたら、
「結婚するのが恐い」
である。
つまり、裏を返せば男にプロポーズさせるには、男の心を覆い尽くす「結婚への恐怖」を取り除いていく必要があるのだが、冒頭に書いた「相手を責める口調」の女を見たとき男は何を考えるだろうか。
それは、

「もしこの女と離婚することになったら、徹底的に詰められるぞい」

である。
 少なくとも、無意識レベルではそういったことを感じている。
そんなことを思う男に対して「結婚する前から離婚したときのことを考える最低な男」と思うだろうが、「慰謝料」の存在は男たちを恐怖させるファクターであり、その不安を払しょくするのは重要項目の一つである。実際に結婚をしてしまえば法律がお前たちの味方をしてくれる。結婚する前は、好きな男の前で、誰かを責めている姿を見せてはならない。たとえ気心しれた友人や親に対しても避けるべし。


『コンプレックストーク』

 自分の持つ劣等感を口にするトーク。特に多いのが、いざセックスする段階になると、「私胸が貧しくて」「私の化粧、特殊メイクだから」的な、自分の不安をまぎらわせようとして口にしてしまう女である。
 これはコミュニケーション能力の高い女も踏んでしまう地雷なので要注意だ。なぜなら、『コンプレックストーク』は同時に『ぶっちゃけ』でもあるからだ。
 両者の違いを明確にするために、ここで改めて『ぶっちゃけ』について書いておく。

 ぶっちゃけで触れる「気まずい空気」は、「相手と共有されているもの」でなければならない。

 しかし「コンプレックストーク」は、自分だけが「気まずい」と感じているぶっちゃけである。

 ここに、「誠実な」八百屋がいるとする。
 その八百屋の目の前の客がトマトを手に取った。
 そのトマトは店にある最後のトマトである。
 そして、そのトマトにはほんの少し傷があった。
 八百屋はそのことを知っているので「それは少し傷があるんです」と言って安くするのも誠実な行為だが、同時に、

 「そのトマト、ちょうど食べごろなんですよ」

 と、トマトの価値を高めるという選択肢も存在するのである。

 しかも、セックスするということは、客はもうお前を買うと決めているのだ。そこで「傷もの」だと言うか「旬」として振る舞うのか、どちらが客にとってうれしいのか一目瞭然である。




『シャッタートーク』

 これは意外に知られていない地雷トークで、たまにこれをやる女を見かけることがある。
 具体的に言うと

 「私、アボカドだめだから」

 である。ようするに、「有無を言わせないNO」発言をする女がいて、男同士でも「そういう女、いるいる!」と盛り上がることが多い。
 いや、アボカドが食べられなくても何の問題もないのだ。しかし、アボカドが苦手なら、
アボカドをどけて食べるとか、何も言わずに残すとか色々な方法があるはずなのだが、なぜかある種の女は、突然、何かに対してドーン!とシャッターを降ろす瞬間があり、それが男を男をイライラさせるのである。これは食べ物に限らず
「私、怖いのだめだから」
 「私、寒いのだめだから」
 「私、エコノミーだめだから」
などがあって、デートの初期にこれを言うことで「この女、やめとこ」となるケースが多々あるので注意すること。


■第8講 まとめ


コミュニケーションは「慣れ」である。
緊張を強いられる場所に積極的に出かけることで、内的思考飼い慣らせ。実践で訓練を積めば優秀なコミュニケーターとして成長できる。


それではまた来週火曜日、この場所で会おう。




水野敬也関連作品



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スパルタ婚活塾 第7講 「男の浮気を防ぐ方法」

今からお前たちに教える恋愛理論によって、俺は、確実に多くの男たちのうらみを買うことになる。

もしかしたら、俺は、死ぬかもしれない。

この記事がアップされるや否やブログは大炎上し、俺は突然部屋に乱入してきた男たちに十字架を背負わされ、その十字架に磔にされた俺は脇腹を槍で貫かれ、肩まで伸びた長髪を振り乱し息果てるのだ。そしてその槍は、イエス・キリストの脇腹を刺した兵士の名前を取ってロンギヌスの槍と呼ばれたように、「塩谷瞬の槍」として後世語り継がれることになるだろう。


今回の講義は――「男の浮気を防ぐ方法」である。


人類がこの地球上に存在してからというもの、浮気は自分の遺伝子をばらまきたいという男の本能だとされ、常に社会問題の中心にあり続けてきた。そして多くの恋愛本は男の本能に屈し「男は浮気する生き物だからあきらめなさい」という教えをアホみたいな顔して鼻水垂らしながら繰り返してきた。
しかし、お前たちも知っているとおり、この愛也が最も嫌うこと、それは「妥協」である。
お前たちが男の浮気を防ぎたいと願う以上、その願い、かなえてやるのがイエス・アイヤが現世に出現した使命なのだ。

 そこで今から、男の立場からすると「女から何をされると浮気ができなくなるのか」その点について余すところなくお前たちに教えていこうと思う。

それではまず、男の浮気を防ぐ上で、絶対してはならないことを教えよう。
 それは、男に対して

 「浮気してもいいよ」と言うこと

 である。
 これは意外な事実なのだが、世の中には男に対して「浮気してもいいよ」と言う女が多数存在する。それは、あえて心の広い女を演じることで「こんな優しい女を泣かせてはいけないな」と男に思わせるという、イソップ童話の「北風と太陽」で言うなら太陽的な戦略であり、実際に「浮気してもいいよと言われた方が男は浮気できない」と書いてある恋愛本も存在する。



 絶対にヤメろ。



「浮気してもいいよ」と言われは男が考えることはただ一つ、




 ごっつぁんです



 である。 
 そして、実際にこの手の不幸の報告が後を絶たないのである。
 これは俺の知り合いから聞いた話なのだが、ある女が彼氏から「今度飲み会するから店を予約しといて欲しい」と驚愕の依頼をされたのだが、彼氏からは「これは友達同士の持ち回りが回ってきただけだから全然そういう気持ちはないし」みたいなことを言われたので女は「男のわがままを聞いてあげる心の広い女でいよう」と思い、予約をしたそうである。


 結果、男はその飲み会で出会った女と浮気して、その女と付き合うことになったらしい。


 俺が今から言うことを絶対に忘れるな。

「浮気してもいいよ」と言うくらいなら「浮気したら殺す」と言え。「浮気したら、浮気という文字のタトゥーをあなたの全身に彫りますからごめんあそばせ」と言い放て。

人類の歴史を顧みれば分かるように、いつの時代も人間の行動を統制してきたのは、愛ではなく恐怖であった。
 鬼のような顔をした怖い小学校の先生の言う事は皆聞くが、何をしても怒らない優しい小学校の先生は、最終的に、クラスの悪ガキに飛び蹴りをかまされることになる。
愛と言えば聞こえはいいが、愛は往々にして「甘え」の温床となる。
浮気されたくないのなら、絶対に男を甘えさせるな。
 
 だがしかし。
 ここで「浮気を許さない」というスタンスのもと、男が浮気しているのではないかと疑ったり、相手の携帯や手帳を盗み見たりするのも愚の骨頂。相手を疑うというのは、いかに自分に自信がないか、そして相手を人間として信用していないかを露呈する行為であり、まず100%の確率で、これまで積み上げてきた自分の魅力をゼロにする。もし何らかのトラップを仕掛けたり調査によって男が浮気している事実を突き止めたのだとしても、それをして良いのは別れることを前提とした、慰謝料を請求する裁判対策のみ。「自分の携帯をのぞいた」「罠を仕掛けた」という行為が明るみになった時点で、男の心は必ずお前から離れていくだろう。

 では、どうすればいいのか。
 もし仮にお前が「浮気したらとんでもないことになる」と男に恐怖を刷り込むことができたとしても、「バレなければいい」と男が思った場合、やはり浮気をされてしまうことになる。
 そこで最も重要になるのは、次の台詞である。


「私、分かっちゃうんだよね」


さらに、


「自分でもこの『能力』が嫌になるときがあるの(ため息交じりで)」


――そう。
自分はある種の超能力者であることを男に刷り込むのである。そして、重要なのは、自分が能力者であるという事実は、出会ったばかりの頃や、付き合い初めの頃から刷り込みを開始すること。ある日突然、「能力」が発現して良いのはドラゴンボールやHUNTER X HUNTERの世界のみ。もし、メンタリストのDaiGoが売れない芸人出身だったとしたらどうだ? あの能力を見せられて思う事は「すごい!!本物の超能力者だ!」ではなく、「ああ、この人は売れるために試行錯誤してこの手品をチョイスしたんだな」である。
 また、自分に超能力があることを「確実」に刷りこみたいのであれば、最初に「奇跡」を見せておくという手がある。あらかじめ男に関して知っていた情報を使って
「あなた○○でしょ」
と言い当てて
「なんで分かったの!?」
と驚かせておいて、
「私、分かっちゃうんだよね」 ⇒ 「たまに、自分でもこの『能力』嫌になるときがあるの(ため息交じりで)」 のコンボである。
 また、さすがにそこまでできないというやつも日頃から他人の表情や口調を注意深く観察して、相手の状態を見抜くという訓練は絶対にやるべきである。そして、男とのデート中に、その男がつらそうにした瞬間や、悩み事を抱えていたりするときに「大丈夫?」「無理しないで」とうまくフォローしてやる。
 さらに、
 「あなたって顔に出るタイプね」
 と言ったり
 「あなたには○○のとき○○する癖がある」
 と他の人が見抜いていない癖を見抜くことで「お見通しキャラ」を演出する。これを念入りに刷り込んでいけば「ああ、この女の前ではウソはつけないな」と思うようになり男の浮気を予防することが可能になるのだ。
 これが、俺の提唱する


 霊感理論


 であり、


 やり方としては、ほぼ、霊感商法と同じ手口である。



■第7講 まとめ


■ 霊感理論

「男は浮気をする生き物」だと言って「浮気してもいいよ」などとは絶対言ってはならない。
「浮気をしたらとんでもない罰が待っている」という恐怖を持たせ、さらに、「自分にはウソを見抜く能力がある」という刷り込みを行うことで浮気を予防せよ。





(愛也のイベント出演のお知らせ)

愛也だ!
現在俺の元へは年間1万回以上のイベント出演のオファーがあり、そのすべてを断っているのは周知の事実であるが、今回の「ソーシャル恋愛研究所」には参加を決意することになった。というのもこのイベントを主催するSCRAPの「リアル脱出ゲーム」に何度か参加したがそのクオリティがマジでハンパなく、さらに中国でも大成功を収めているという話を聞き、このビッグビジネスには今のうちに絡んでおかねばならないといういわば愛也の処世術である。この文章を書いている今、ウチの事務所社長の山本が
「SCRAP社長の加藤はんに、これ渡しといてくだはれ」
と風呂敷に包まれた1000万円相当の金塊を手渡してきたところである。
正直、お前がこの文章を読んでいる頃にはチケットは完売しているであろうが(※これは冗談ではなく。SCRAPのイベントは本当に超人気なのです)、もし幸運にもチケットを入手することができた者は会場で会おう!

「ソーシャル恋愛研究所」
http://www.scrapmagazine.com/wps/archives/category/events



(スタッフより)
※本日発売の「漫画アクション」(双葉社)で、漫画「LOVE理論」第3回が掲載されています!今回紹介される理論は「ファッションまぐろ理論」です!(漫画アクションはキヨスクに置いてあります)。

※もし恋愛に悩んでいたり、「こんなときどうすればいいか愛也先生に教えて欲しい」という質問がある場合は、コメント欄に書いてください。多くの女性が悩む内容に関してはどんどん答えてもらう予定です。





水野敬也関連作品



スパルタ婚活塾 第6講 「伝説の8期生 YOSHIKI」

さて、スパルタ婚活塾、第6講を始めていきたいと思うわけだが今日のテーマは――






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「ちょっと失礼しますよ」


「だ、誰だ貴様は!授業中だぞ!」




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「――お久しぶりです愛也さん」


「お、お前は――」








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伝説の8期生・YOSHIKI
現在、水野愛也のLOVEゼミナールは27期を迎えているわけだが、過去に「伝説の8期生」と呼ばれる恋愛モンスター集団が存在した。現在、六本木、西麻布、歌舞伎町の恋愛業界はほぼすべて伝説の8期生が牛耳っていると言われている。そしてその伝説の8期生の中でもとりわけ異色の存在だったのがこのYOSHIKIであった。東京大学医学部を卒業後LOVEゼミナールに参加したが、「日本女性を健康にするには、医学では足りない」とLOVEゼミナールを離れ単身渡米。ハーバード大学に存在すると言われる幻のセックスの授業を受講する。




「YOSHIKI! お前、日本に帰っていたのか!」


「ええ。さっき成田にランディングしたとこです。愛也さん、『スパルタ婚活塾』、ライズってる(盛り上がってる)みたいですね。ANAのCAたちもフライト中は一切仕事をせずスパルタ婚活塾の話オンリーでしたよ」


「まあそうなるだろうな。――恋愛を真剣に学ぼうとするのは男ではなくむしろ女。今後は『婚活』の講義によって日本を変えていこうと考えている」


「さすが愛也さんだ、相変わらず目のつけどころはバッドじゃない。確かにウーマンのマリッジ(結婚)に対するディザイア(望み)はカットフルーツ(切実)だからね。でもね、愛也さん、あなた、婚活を教えるならまず最初に教えなければならないこと、忘れてるんじゃないのかい?」


「な、何だと!? 俺のスパルタ婚活塾に何か問題があるとでもいうのか!?」



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「これですよ」


「そ、それは――」




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「婚姻届です」




「婚姻届――」


「達成したい目標があるのなら、ゴールを明確にする。ハーバードの連中の間では常識です。でも、愛也さん『スパルタ婚活塾』を受けている生徒は、まだ婚姻届を見たことすらないのでは?」


「ぬっ……ぐぐっ……」


「婚活を教えるなら、まず最初にやるべきことは『婚姻届を取りに行くこと』だ。それを教えずに、あんた一体今まで何を教えてきたんだい!? GTA(グレイトティーチャーアイヤ)さんよお!」


「き、貴様ぁ!!!」(殴りかかろうとする愛也)


「おっと愛也さん、バイオレンスは勘弁してくださいよ。柔道5段、空手8段、グリーンベレーの特殊訓練で慣らし、FBIから朝、昼、晩と毎日3回のスカウトが来ているあんたとやりあってもかなわないからね。だいたい俺が今日来たのはあんたとケンカするためじゃない。この『婚姻届をゲットする』という行動を、ぜひジャパンの独女たちに実践してもらいたいんです」


「ほう……」


「区役所に行って、婚姻届をもらおうとすると、まず最初になんて言われるか知ってますか?」


「何と言われるんだ?」


『日本人同士の結婚ですか?』です」


「!?」


「婚活にいそしむ独女たちは結婚に焦り、視野が狭くなってしまう。すると『外国人と結婚する』という選択肢を忘れてしまっているんですよ!」


「!!」


「さらに、↓を見てください。これは夫妻の職業をチェックする欄ですが――」




水野敬也オフィシャルブログ「ウケる日記」Powered by Ameba-婚姻届01


「なぜか『農業』だけに特別枠が設けられているんです!」


「な、なぜだ!? なぜ農業だけが特別なんだ?」


「その答えは――」







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「分かりません」



「ただ、俺に言わせたら、この『分からない』ことが重要なのです。『どうして農業だけが特別なの!?』そう考えているうちに『農家の人たちには税金の控除的なものがあるんじゃないかしら?』と気になり夜も眠れなくなり、最終的には『すべては農家に嫁げばすべては分かること!』と農家の嫁になる決心をする女性も現れるでしょう」


「――!!」


「ニューヨーク大学のガブリエル・オッティンゲン教授が『恋をしているがまだ付き合っていない』学生を対象に調査をしました。その結果『付き合ったら楽しそう』と夢想するだけの学生は、具体的な目標を立てて冷静に付き合えるかを計算している学生に比べて、恋を成就させることができていなかったのです。つまり、結婚相手をいかに具体的にイメージできるか。そして結婚というゴールに立ち、冷静に逆算できるか。それが婚活が成功するかどうかの分かれ道となるのです。これがYOSHIKI流――『すべての婚活は市役所から始まり市役所に終わるセオリー』です」


「さ、さすがYOSHIKIだ――(愛也の額から一筋の汗が滴り落ちる)」



「(微笑みを浮かべながら)でもね、愛也さん、俺が日本に戻ってきたのはこの理論を披露するためだけじゃありません。実は、もっと大きな理由があるんです」


「大きな理由?」


「――愛也さん、俺と、バトル形式の『恋愛講義』を開きませんか?」


「バトル形式だと!?」


「はい。もしこの興行が成功したら、愛也さんのマニフェストである『義務教育に恋愛を!』はほとんど実現したも同然ですよ。そして、その興行の名は――『ラブ・ファイトクラス』」


「ラ、ラブ・ファイトクラス――」


(つづく)




第6講 まとめ

■すべての婚活は市役所から始まり市役所に終わるセオリー(by YOSHIKI)

「婚活」に焦るあまり視野が狭くなり、様々な可能性を見落としている女は多い。まずは市役所に行き婚姻届をもらってくることで、結婚という目的を明確にイメージせよ。すると結婚というゴールにたどりつくための道は一つではないことが分かるはずだ。



それでは、また来週火曜日。この場所で会おう。







水野敬也関連作品


スパルタ婚活塾 第5講「おさわり四十八手」

書店に並ぶ女向け恋愛マニュアル本を読んでいるといつも思うのが

色んなこと書きすぎ

である。
「さりげなく可愛い言葉を言う」「小さな気配りが大事」「大胆さが必要」「よく笑い、よく笑わせる」「前回とは違う自分を見せる」etc……100項目近くの方法がずらずらと並べてある。
 だが、今この文章を読んでいるお前は、自分の胸に手を当てて――その貧乳に、まな板に、エアさらしを巻いた胸に手を当てて――過去を振り返ってみよ。いざ好みの男を前にしたとき思い出せた技術はせいぜい一つか二つではなかったか?
 
もちろんスパルタ婚活塾では最高の男と結婚するための技術を様々な角度から教えていくことになる。基礎編を教え終わったら「コミュニケーション」「ファッション」「立ちション」の三大分野に加え、デート、交際、H、プロポーズまでの技術を完璧に叩き込む。毎週火曜日に更新しているこの連載が終了するのは、30年後の2042年6月を予定しており、連載の後半では一人称が「俺」から「ワシ」になるだろう。そして、そのときまでには必ずお前を理想の男と結婚させることを約束しよう。

 さて、しかし現状のお前は恋愛初心者である。恋愛若葉マークである。そんなお前たちに今回は

 「好みの男を前にしたときは、このことだけを考えろ」

 というたった一つのスキルを授けたい。これは男を落とす恋愛理論の中でも究極奥義と呼べるものなので心して聞くこと。
 
 ところで、男はどういうとき女を好きになるか?

それは、もちろん好みの女性が目の前に現れたときでもあるが、それ以上に大事なのが

 「この女、落とせるんじゃね?」

と期待したときである。
人間は高すぎる目標に対してはモチベーションを燃やさず、頑張ればなんとかなりそうなものを手に入れようとする生き物である。しかし、これは裏を返せば「こいつ確実に俺にホレとるなあ」と思ったときには冷めるということを意味する。なぜならその時点でその女は自分にとって価値の低いものに思えてしまうからである。ハッピーマニアのシゲカヨの有名な台詞
「私のことを好きにならないようなカッコイイ男はどこにいるの?」
これは男にもあてはまる言葉なのである。
つまり、重要なのは、男に惚れているという証拠は掴ませないが、相手からは「この女、俺に気があるんじゃないか」と思わせるという、「疑わしいけど証拠がない」まさに恋の完全犯罪を成立させるということなのだ。

では具体的にどのようなトリックが可能になるだろうか。

結論を言うと



おさわり




である。

男という生き物は女が思っている以上に、ボディにタッチされると「この女、俺に気があるんじゃね!?」と勘違いしてしまう生き物なのである!
この重要性を女に叩き込むために、俺は女向けの恋愛講義を開くとき、必ず授業前に生徒を全員起立させ次の言葉を唱和させることにしている。


さわりまくって、ヤラせるな


俺の授業に参加する100人以上の熟女たちは、まずこの言葉を声高に10回叫んでから席につくのである。
しかし、俺がこの話をすると決まって
「要するに、男の体を触ればいいんでしょ」
と男の膝に手を置いたりするバカな女がいる。



お前はキャバ嬢かと。



キャバ嬢のおさわりは男がお金を払っているという条件だからこそ「完全犯罪」として成立しているのであり、普通の飲み会でそんなおさわりをしたら完全にアウトである。
 ちなみにキャバ嬢的なおさわりは、
「男の膝に手を置く」
「マッサージできるといって体のツボを刺激する」
「肌が奇麗と言って肌を撫で続ける」
などがあり、これらのおさわりを初対面で使うとキモいと思われるので要注意。

繰り返すが、お前がしなければならないのは、あくまでナチュラルなおさわりなのであり、「あなたのことが好きです」ということがバレない、アリバイのあるおさわりなのである 

さて、男に対するおさわりの破壊力を誰よりも熟知していた俺は、この分野に関しては徹底的な研究を続けてきた。常に新しいおさわりを開発し、また、素晴らしいおさわりスキルに出会ったときには逐一メモしてきた。
 こうした地道な努力によって発見した技術「おさわり四十八手」を今からお前たちに教えてしまうのは正直ためらわれる。この「おさわり四十八手」が収められたエクセルシートであれば最低でも10万円以上の価値はあり、全世界に存在する愛也ファン1000万人に販売すれば一財産が築けるだろう。実際、そのことに気づいた事務所社長の山本が手をもみながらこんな提案をしてきた。

「愛也はん、『おさわり四十八手』売り出しまひょ。これやったら原価0円、粗利100%やから(電卓をはじきながら)うん、ちょうど売上1兆円や。これで来年のフォーブス資産長者番付、孫と柳井を超えられまっせ」 

しかし俺はニヤニヤと笑う山本の顔面に何度も拳を叩き込みながら言った。

「バカ野郎!!! 俺はなぁ、たかが一兆の金が欲しくて、スパルタ婚活塾やってるんじゃねえんだよ! 俺は――1人でも多くの恋に悩む女たちを、最高の笑顔でバージンロード歩かせるために――この、スパルタ婚活塾を開いたんだ!」

「あ、愛也はん……!」

すると山本は目に涙を浮かべて言った。

「すんまへん愛也はん。ワテが違ってました」

しかし、山本は目をくわっと見開くと言った。

「ただ、愛也はん、これだけは忘れんといてください。ワテは、ただ銭っ子欲しくてこんな提案したんやおまへんで。ワテは、愛也はんの最終目標である世界一の恋愛テーマパークを――『東京ディズニーランド(TDL)』を超える『東京秘宝館(THK)』を建設して、全世界に広めるために銭っ子のこと考えてるんでおま!」

「や、山本――」

こうして俺は、改めて山本が最高の経営者であることを確認し、4畳半の事務所で抱き合ったのだった。そして喧々諤々の議論を交わした結果、「おさわり四十八手」は無料で配布し、四十九手以降を「一手、一万円」で販売することに落ち着いたのだ。

 ――それでは、今からスパルタ婚活術奥義「おさわり四十八手」をお前たちに伝授したい。

 これから紹介する技術はすべて「ナチュラルなおさわり」であるが、その場の空気や触り方によってキモくなる危険性存在する。繰り返し実践の中で訓練しながら必ず自分のモノにすること。





「おさわり四十八手」



「ハイタッチ」
共同作業を達成したときなどに行うスキンシップ。どんな状況からでも繰り出すことができるすぐれたおさわりなので積極的に狙え。

「ソフトビンタ」
ツッコミを入れるとき技の一つ。少しでも自分にとってマイナスのことを男が口にしたときは狙い目。

「ショルダータックル」
ツッコミを入れるときの技の一つ。こちらの肩を相手の肩にぶつけていくことでかなり大きなスキンシップになる。

「ねえねえタッチ」
何か聞きたいことがあったり、お願いするときに「ねえねえ」と相手の注意を喚起させるために肩などをポンポンと叩く。

「ファータッチ」 
遠くにあるメニューなどを取るときに無理やり取ろうとして男の体に触れる。

「どっこいしょタッチ」
座敷席などでトイレに立つ際、「ちょっとゴメンね」と男の肩を支えにして立ち上がる。意外にこれにドキッとする男は多い。また、男の隣に座る際に、男の肩をつかんで横移動させるという「スライドタッチ」も存在する。

「けなしタッチ」
たとえば、腹の筋肉が割れている男がいたとして、その男の腹をうっとりした視線で触るとキャバ嬢タッチとなってしまうが「うわ! お腹が割れててセミみたい!」とけなしながらおさわりすることで、気持ち悪さを払しょくできる。
またキモタッチは「筋肉」以外にも、次の部位に対して使うことが多い。

「浮き出た血管」「ぽっちゃり出た腹」「濃すぎる毛」「突き出た喉仏」

「ベイビータッチ」
「けなしタッチ」と同じカテゴリーだが、こちらは「好奇心のあまり、つい触ってしまった」というタッチであり、まさに赤ちゃんがなんでもかんでも触ってしまうことから「ベイビータッチ」と命名された。応用範囲は非常に広いので「面白い部位を見つけたらまず触る」癖をつけておくこと。
 「頭の絶壁」「福耳」「ダメージのありすぎるジーンズ」へのベイビータッチや、服のほつれや取れそうなボタンをタッチする「ミスターミント」。また高等テクニックになるが男の体の傷口や傷跡に触る「ナイチンゲール」は一発で男を落とせる可能性のある大技なのでマスターしておくこと。


「ハンドトゥーハンド」
ベイビータッチの一種であるが、「手、大きいね!」ないしは「手、小さいね!」からの流れで手の大きさを確認する際に、手を広げて相手の手の平を合わすことができる。男と出会ったらまず手の大きさを確認せよ。

「ジョリジョリローリング」
通常であれば「キモタッチ」と「ベイビータッチ」に分類されるタッチだが、この「ジョリジョリ確認」に関してはあえて違うカテゴリーとした。というのもヒゲがジョリジョリしている男や、坊主頭の男に対して「触らせて!」と無邪気に言う女は多く、男には「女はジョリジョリが好きなんだなあ」という認識があるので、ジョリジョリしている部分に対しては比較的無防備になっている。男がジョリジョリしている部分を見つけた場合はすぐさまタッチをし、他の女たちに先を越された場合も、「私も!」とジョリジョリに便乗しておくこと。

「逆サイドタッチ」
人間の体は左右対称になっていることを利用して、たとえば「右腕の筋肉が異常」という流れでタッチした場合、「左腕の筋肉はどうか」と左腕をタッチすることができる。片方をタッチしたら必ず逆サイドを拾うことを忘れるな。

「時刻確認」
腕時計している男の手を握って時計を見て時間を見る。もしこのとき男がブランドモノの時計をしているのであれば、「時計確認」⇒「時計奪取」(後述)のコンボを決めることができる。

「時計奪取」
時計に興味を示し「ちょっと見せて」などと外させた挙句、可能であればそのまま自分の腕につけてしまう高等技。難易度は高いが自然にここまでもっていけると相手との心理的距離を大きく縮めることができる。また「奪取」に関連する技として「帽子奪取」「携帯奪取」「I Pad奪取」「メガネ奪取」がある。

「メガネ奪取」
メガネ奪取はぜひマスターして欲しいタッチである。まず、メガネ男子に対して「メガネ外したらどんな風になるの?」と眼鏡を奪う。ここで眼鏡を外した場合、今度は眼鏡をかけさせるときにタッチする「メガネ掛け」という技に発展するが、さらにここで、メガネ男子がメガネを取られるのを嫌がるケースがある。というのもメガネ男子にとってメガネ無しの顔は女で言うところのスッピンであるからだ。この場合、メガネを取られまいとする男と、メガネを奪おうとするお前との間で「メガネ綱引き」という大技に発展することもあり、この場合メガネを取り合いながらどさくさに紛れて色んな部位に触ることができる。

「誰に買ってもらったの?タッチ」
男の服や時計が良いモノだった場合、「誰に買ってもらったの?」と因縁をつけて触ったり、奪ったりすることができる。古典的な技だが相手の男に対して「女に貢いでもらう魅力ある男」ということを暗に言えるので効果は高い。

「喝タッチ」
ツッコミタッチの一種だが、一人でつまらなそうにしている男や眠くなっている男に対して「起きろ!」などと喝を入れながら叩く手法。誰からもかまってもらえていない寂しさが、女からのタッチによって「かまってもらえている」という安心感を生むので、一発でホレさせることが可能。

「癖直し」
貧乏ゆすりなどの、「子どもの頃注意された癖」を持っている男に対してはタッチによって
矯正していくことで、母親を感じさせながらタッチすることができる。

「ユーレカ!タッチ」
アルキメデスが金の純度の測定法を発見した際に叫んだとされる言葉「ユーレカ!」。つまり「分かった!」ということである。これは昔やられたことがあるのだが、飲み会でクイズみたいなことしているときに、隣にいた女が「分かった!」と叫んで俺の膝をパシッ!と叩いたのである。俺の膝を叩く必要はまったくないにも関わらず、である。つまり、単に勢いで叩かれただけなのだが、かなりドキドキしたのを覚えている。

「腕相撲」
これは、大学時代の先輩の彼女が使っていた技で、正直あまり可愛いくない女の子だったが、めちゃくちゃモテる先輩を射止めていた。その女が使っていた技術なのだが、男に腕相撲を挑む、という技である。「私強いよ」と男に腕相撲を挑みガチで勝負するのだが、負ける。その瞬間がめちゃくちゃ可愛いのである。この腕相撲に限らず、女の方が明らかに能力が劣っている分野においてガチで勝負を挑む行為は非常に可愛いので必ずマスターするように。俺も過去、鉄拳の10連コンボを必死にマスターして俺に挑んできた女にホレたことがある(だが、結果は瞬殺であった。俺は女、子供に容赦しないタイプなのだ)。

「パンツ出てる指摘」
かなりの大技であるが、慣れれば簡単にできる。男が何かを拾おうとしたときなど、服がめくれてズボンからパンツが出ることがあるが、「パンツ出てるし!」と言いながら引っ張るだけで良い。あまりに効果がある技なので、「モテたい」と言いながらこれをやってない女を見ると「この女は一体何をしているのか」と怒りすら覚えるときがある。


「酔拳」
そもそも男が酔った女を好きになるケースが多いのは「酔っている」という事実のもと、普段よりも平気に男の体を触っているからなのだ。酔拳のバリエーションはかなり多様だが「いつまでもネクタイしてんじゃねーよ」などの「ネクタイ引っ張り」や、意味なポロシャツの襟を立てる「シャレオツ化」や「靴下脱がし」などはマスターしておきたい。

「カッケ確認」
酔拳との併用になるが、男の膝が目の前にある場合、とりあえずカッケの部分にチョップを食らわせることでタッチすることができる。

「ユニクロサプライズ」
男の服がユニクロだという話の流れになった場合「え?これユニクロなの? 見えない」と驚きながら服を触るという技。

「生け花ヘア」
まるで生け花のごとく、男の髪の毛に何かを挿し込む技である。店に飾ってある花や、自分のヘアピンで男の髪をとめてもよし、競馬好きの男の耳の上に赤鉛筆を挿し込むこともできる。

「生え際チェック」
男の髪の毛の生え際を確認する。生え際を確認した上で「全然大丈夫じゃん」と言ってあげると男を落とせる。

「既婚チェック」
飲み会などで男が既婚者かどうかを見るために、左手の薬指に指輪のあとがないか、手がむくんでいないかチェックする。かなりキワドイ技だが、男が結婚指輪をはずしてきていることがバレるとかなり動揺するので優位に立つことができる。既婚者を落としたいときに有効。

「天国から地獄」
小学生の時に流行る知識として、肘の裏の皮には神経が通っていないのでつねっても痛くないというものがある。会話の流れから肘の裏の皮をつねることに成功した場合、そこから
「じゃあ、一番神経が通ってる場所って知ってる?」
そして、人体で一番神経が通っていると言われる足の親指の毛を抜くという技である。男としては、一番神経の通ってない場所と一番神経の通っている場所を触られることになるので心が揺さぶられることは間違いない。

「脂取り紙タッチ」
脂取りがみに代表される「物を使ったタッチ」は機能的な行為なのでいやらしくならない自然なタッチになる。男の服に何かこぼれたときなどの「おしぼりタッチ」も同様に有効。

「冷え性アピールタッチ」
「末端冷え性」という本来であれば女性の憎き特性を有効に活用。どれだけ自分の手先が冷えているかを相手にアピールしているように見せてタッチ。「お触り」以上に「か弱さ」アピールにも役立てられる。

「トラップタッチ」
男がトイレに行くときに手や足を出してつまづかせる。このような「イタズラ」は予定調和を崩す上で非常に有効。タッチではないが、何かを渡すと見せかけて渡さない、何かを奪うなどはいつでも自然に繰り出せるようになっておくこと。

「ドクロタッチ」
カジュアルなファッションではドクロが定番になりすぎたのか、ドクロをなんとかしようとウサギ+ドクロやリンゴ+ドクロマークのドクロは「可愛い!」の3文字と共に簡単にタッチすることができる。

「ラコステ餌づけ」
男がラコステのポロシャツを着ている場合、トレードマークの「ワニ」に対して餌付けをするという名目で、野菜スティックをワニの口に刺すという技が可能になる。さらにこの技が優秀なのは、ラコステのマークがだいたい男の乳首の上に来るということである。また同様の方法として「ポロラルフローレンの馬を、野菜ステックのニンジンで突く」という手法もある。

「ギャルソン目つぶし」
コム・デ・ギャルソンのブランドマークの目に目つぶしを食らわすという名目でタッチすることができる。


水野敬也オフィシャルブログ「ウケる日記」Powered by Ameba-ギャルソン目つぶし



 
「焼き鳥の串で米国傭兵の肝試し」
男の手を広げ、指の間に、ナイフに見たてた焼き鳥の串をガンガン刺していくという技である。男の片手を強く握って固定する上に、スリルによって気持ちを揺さぶることができる。



 

第5講まとめ


■ 男はボディタッチをされると「この女、俺に気があるんじゃね?」と勘違いしてその女のことが好きになるという特徴がある。

 
■ キャバ嬢のようないやらしいタッチではなく、自然なボディタッチである「おさわり四十八手」をマスターせよ



それでは、来週の火曜日、この場所で会おう。



 



 

スパルタ婚活塾 第4講「アウトレット理論」

さて、講義もいよいよ4回目になるのだが、こうして恋愛講義を進めていくと必ずといっていいほどこう言うやつが現れる。

「恋愛技術とか教えてもらっても、そもそも出会いがないから意味ないっス」

そんなことを言うお前に対しては、まずパンティをひっぺがし「ジョイナス!」と叫びながらナスを手渡すことになるだろう。お前は一生、ナスを恋人として生き続けよ。 

「出会いがない」というのは完全な言い訳である。

先日、ジョナサンで原稿を書いていたら隣に座っていた女2人がこんな会話をしていた。

「この前、『ロマンティックポエムの会』に参加してきたんだけど」
「え?何それ?」
「ロマンティックポエムの会っていうのは、ロマンティックな言葉が好きな人たちが集まって、ロマンティックな言葉を発表するんだけど」
「何なのよその集まり……」

 女友達と同様、俺も唖然とするしかなかったが、しかしその女はロマンティックポエムの会で出会った男と付き合っているという話なのである。
俺は心の中で思った。
「天晴!」と。
俺も大学時代、女との出会いを求めて、料理教室に体験入学したことがある。茶道教室にも顔を出した。手芸教室に行ったときはさすがに何か違う気がした。しかしそれらを凌駕する「ロマンティックポエムの会」。正直、俺でもひく。
しかしお前たちは出会いを求めるということに対してこの女くらいハングリーでなければならない。
出会いを制する者は、婚活を制するのである。
が、しかし。
出会いの場に行っても女の場合「男から声を掛けられるのを待たねばならない」という難しさがある。確かに世の中には自分からガンガン声を掛けて男を落としてしまうストロングスタイルの女も存在するが、やはり女は自分から声を掛けると価値を下げてしまうというのも事実なのである。
 この点に関しては、巷にある多くの婚活マニュアルが「エレガントに振る舞って男から声をかけられるのを待ちましょう」と言っているが、どれだけエレガントに振る舞ったところでやはり男は美人に群がってしまうのが現実だ。
 では、どうすればいいか。
 出会いの場に顔を出し、男からどんどん声を掛けられる状態を作り出すにはどしたらいいか。

 実は、この問題に関しては、大学時代、俺も同じような悩みを抱えていた。
 いや、男である俺は自ら声を掛けることができるのだが、しかし、20歳前後の女たちは「イケメン」に重い価値を置いていた。
そこで俺は、顔面のすべてを両手で隠し、アゴのラインだけを相手に見せて

「ブラッド・ピット!」

と叫ぶという持ちネタで凌いでいたのだが、しかしそれでも、「今度飲み会しよう」とか「今度友達紹介する」という流れになったとき、どうしてもイケメンを必要としたのである。

そこで俺の周りには常時、数人のイケメンがいたのであるが、その中でも特に俺の中で特に重宝していたのが林さんと、西原さんだった。

 林さんは、身長は183センチ、顔は加勢大周をさらに甘くしたようなマスクの持ち主であり、外見の好みが比較的多様である女でも、彼を見て「カッコ良い」と言わない女はほぼいなかった。
 もしかしたら俺の話を聞いているお前は、「そんな人を女の子に紹介して大丈夫なのか。アゴのラインだけでどうやって太刀打ちできるのか」と思うかもしれない。
しかし、その危険性はほとんど存在しなかった。
なぜなら、林さんは、バカだった。
筋金入りのバカだっのだ。
当時、飲み会で割り箸を使ったネタがあって、数字の「4」に2本の割り箸を使って半分にするというクイズがあったのだが、ちなみに答えは1本の割り箸の先を折り曲げて√4を作るというクイズだったが、林さんは「ルートって何?」となり、そこで九九を言わせてみたのだが、7の段から若干怪しくなるという事件があった。さらに、当時飲み会のコールで「(中略)そーれそれそれズッコンバッコンズッコンバッコン!」というのがあったのだが、林さんはこのコールのとき決まって、少年のような笑顔で「ズッコンバッコンズッコンバッコン!」と叫びながら激しく腰を振るので必ず女が引いていた。それでも腰を振って「ズッコンバッコン!」と叫ぶ林さんの姿は、「太陽だと勘違いして電灯の周りを飛び続け、最後は死に至る羽虫」を思わせるものがあった。

 そして、西原さんは、大学の先輩だったのだが、彼は鼻筋が通った欧米人のようなマスクでさらに長髪が似合うという数少ない人だった。
 ただ、滑舌が悪すぎて何をしゃべっているかよく分からなかった。
 しかも、酒を飲むと、ほとんど睡眠薬を飲んでいるんじゃないかというくらい、寝つきが良かった。
 こうして俺は飲み会で、林さんと西原さんを、水戸黄門における角さん助さんのように連れ歩き、林さんのバカさにツッコミを入れながら笑いを取り、飲み会のたびに寝てしまう西原さんを介抱し、「先輩を大切にする温かい男」をアピールしていたのである。
この話を聞いてお前は「人間関係を手段にするひどいやつだ」と俺を罵るかもしれに。しかし俺はそんなお前に対して、ビルズのパンケーキの乗った皿を、クッションとなるパンケーキを取り除いた上で、顔面に叩きつけることになるだろう。
 自分だけが得をして相手に害を与えるのを自然界では「寄生」と言い、それに対して双方が利益を得るのを「相利共生」と呼ぶ。
 そして、俺と林さん、西原さんは、まさに相利共生を築いており、それはクマノミとイソギンチャクの関係に酷似していた。
 クマノミはイソギンチャクの中に住まわせてもらう代わりに、イソギンチャクのためにエサを持って来る。
 俺は、2年留年していた大学の先輩の西原さんのために、ノートをすべてそろえた。西原さんが大学を卒業できたのは俺のおかげと言っても過言ではない。
 また、クマノミはイソギンチャクの敵を追い払うことがある。
 そして、イベントサークルで有名人だった林さんが揉め事を起こしたとき、俺が矢面に立って解決したことがあった。
 当時、こんな俺の行動に対して「お前、イケメンに媚びすぎ」とバカにしたやつがいた。「もっと自分に自信を持て」と笑う連中もいた。
 しかし、俺がイケメンにこだわった理由はシンプルである。

 女が、イケメンを求めていたからだ。

 現実として、「飲み会をしよう」と誘っておいて、待ち合わせ場所にイケメンがいないと盛り下がるのである。
 しかし、俺は、イケメンが好きな女のことを「男の見る目がないやつだ」とは決して思わない。
 自然界では、クジャクのオスは、美しい羽でメスにアピールする。そしてメスは、羽の目が130個以下のオスには見向きもしない。
これが現実である。これが、神の創りし世界なのである。
しかし、だからと言って、イケメンに屈するわけではない。そんな気は毛頭ない。
あくまで自分は「アンダーワンハンドレッドサーティ(UOT)」であるという認識を持ちつつ、そして、女の気を引くための「目玉」を用意しつつ、その上で――顔全体がブラピに似ているよりも、アゴのラインのみ似ているクマノミの俺が魅力的であると、女にプレゼンし続けるのである。


 これが俺の提唱する「アウトレット理論」だ。


 店頭に置けばすぐに売れていくような最前線のブランド美人ではなく、ワケあり、傷ありのブランド美人を身にまとえ。そうすることで、出会いを劇的に増やしつつ、自分を魅力的に見せるのである。
 エグい戦略だと感じるかもしれないが、美人ではないのに超一流の男を捕まえている女で、このアウトレット理論を使っていない女を俺はほとんど見たことがない。


 それでは最後に。
 男の目から見て「アウトレット美人」の特徴を挙げておくので参考にしてほしい。身の回りで以下のアウトレット美人を見かけたら全力で捕獲すること。

「地味」美人   重宝度★★★☆☆

顔のパーツだけとってみると上戸彩バリに奇麗なのであるが、化粧が下手で服が地味、毛の処理が甘い女である。過去に、こういう開発されていない美人を「自分色の染め上げたい」という男――リチャード・ギア科――という生物が存在するという噂がまことしやかに囁かれたことがあったが、結論を言えば、あれはUMAであった。そんな面倒なことをしたいと思う男は皆無である。
地味美人は、飲み会の待ち合わせ場所では「おっ、今日の飲み会レベル高くね?」と男に思わせたり、遠目から見て「お、あの子可愛いくね?」と男に思わせられるので、声を掛けられる機会が増えるが、いざ近くでしゃべり始めると「なんだかな……」と男を萎えさせることが多いので重宝するだろう。



「笑い方が変」美人   重宝度★★★☆☆

「笑い方が変」というのは女にとって色々な意味で致命的である。というのも、男は女を笑顔にすることを最大の喜びとしている生き物であり、その笑顔が魅力的でないということは男の様々なモチベーションを引き出せないということだからである。過去に、女優の卵をしている人で「笑い方が変」美人がいて、笑うときに「カカカカ!」と笑いながら肩をぐわんぐわん揺らすのだが、それを見て「うわー、なんだかこの人笑い方変だなぁ」と思っていたのだが、後から他の男に聞いてみたところ「あの笑い方は異常」「途中からあの子が笑う瞬間に『来る!』と身構えるから会話に集中できなくなった」という話が出ていたのでやはり共通の意見なのだろう。このタイプの美人もお前に多くの出会いを提供してくれるだろう。


「気弱」美人   重宝度★★★★☆

これはもしかしたら一番よくいるタイプかもしれない。お前たちも知っての通り、女は彼氏を作るよりも「女友達に嫌われてはならない」ことを優先する生き物である。ゆえに、たとえば飲み会などでも「あの男の人、私タイプなんだよね」と釘を刺してしまえば(じゃあ私はやめておこう)と気弱美女は思って戦線離脱してしまう。優秀で戦略的な女はこの手の美人を数多く率いている。俺は大学時代、そういう女を見ると「コイツ、デキるな……」と密かにリスペクトすることもあった。
ところで、ちょうど「女友達に嫌われない」の話が出たので追記しておくが、よくお前たちは飲み会で「男から好かれる行動を取る」ことに対して

男に好かれようとすると、女友達から嫌われる

という風に考えるが、その考え方は今、この瞬間を持って改めよ。スパルタ婚活塾の塾生は、これを合言葉として頭に叩き込まなければならない。

「まず、男から好かれることに最善を尽くし、後から女友達をフォローする」

好みの男がいたなら全力を尽くせ。その上で、他の女から「この子、何必死になってんの」と思われているようなら、
「もしかして、私の行動に引いてません?」的な「彼氏欲しすぎるあまり、すみません!」的な台詞で気まずい空気を緩和したり、後からスイーツをおごったり男を紹介するなどして、「嫉妬をロンダリング」せよ。しかし、繰り返すがプライオリテイは「男から好かれる」に置け。なぜなら嫉妬や嫌われることを恐れると、最善の行動が取れなくなり目的が果たせなくなるからだ。これは恋愛にかぎらず、すべての「目的達成」に言えることである。
 まず自らが強者となり、手に入れた力で弱者を救うのだ。


「裏原宿」美人   重宝度★★☆☆☆

具体的に言うと「木村カエラ」である。顔はとんでもなく可愛いが、ファッション性が強すぎて男が引いてしまうのである。つか、眉毛の薄い女に勃起する男はいないのである。
ただし、この女手の女を捕獲する最大の難点として、裏原美人は自分の世界観の会う人だけとつるんでおりそのコミュニティ内では高い評価を受けているので飲み会や合コンに顔を出すことが滅多にない。ただ、合コンに一度も行ったことがないケースがほとんどなので、「人生経験だと思って、ネ!ネ!」と人生経験を強調して誘う手が有効である。


「ガチ・スピリチュアル」美人   重宝度★★★★★

 女の多くは占いやパワースポットが好きだったり「スピリチュアル」に親和性がある者が多いが、その中で「こいつ、ガチだな……」という女存在する。そしてこのタイプの美人の中にはモデルや女優級の美女が存在するが、完全に一線を超えてしまっているので、いざデートとなると男を必ずドン引きさせる。俺も過去にこのタイプのスピリチュアル美人と飲んだことがあるのだが、「どんな人が好みなの?」という質問に対して


 「四次元以上の人」


 と答えたあたりから雲行きが怪しくなり、「この世界には12次元まである」「前世っていう考え方がもう古くて、現在が前世」と言い出したころにはこのデートをいかにして切り上げるかということだけを考えていた。どんな「美しさ」も「身の危険」には勝てないのだ。
 


 第4講まとめ

■ アウトレット理論

自分の魅力を引き立ててくれる「欠陥のある美人」と相利共生の関係を築き、出会いの機会を増やす。


■ 女は飲み会で男に好かれるよりも女友達から嫌われないことを優先してしまう生き物である。しかしその考え方は次のように改めなければならない。


「まず、男から好かれることに最善を尽くし、後から女友達をフォローする」



それではまた来週の火曜日、この場所で会おう。















新刊情報
2年半ぶりの新刊です。
「人生で大切な4つのこと」が楽しく学べる本です。増刷決まりました!
プロフィール

Author:mizunokeiya
はじめまして。
水野敬也です。
著作は「夢をかなえるゾウ」、「ウケる技術」、「雨の日も、晴れ男」、「『美女と野獣』の野獣になる方法」、「大金星」。DVD作品「温厚な上司の怒らせ方」の企画・脚本も担当しました。
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