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「サプライズ消費」で日本を救おう

この長引く不況の中、「若者の消費が冷え込んでいる」ことが問題視されており

「トレンディドラマに車を登場させれば若者が車を買ってくれるかもしれない」

そんな話すら出ていると聞きますが、

やはりこの問題で一番難しいのは

若者が一番嫌うのが「大人たちにナメられること」なんですよね。

若者っていうのはドラマが好きだから、ドラマに車登場させときゃ買うだろみたいな安直な発想。これが若者から一番嫌われます。

むしろ若者たちの消費には「大人たちへの反抗」が含まれているケースが多々あり、

たとえば中学生が煙草を吸ったりするのも「やべえ、マジ煙草うまそうなんだけど」なんて思っている人は一人もおらず、そのほとんどは「大人たちが禁止してきやがるから、あえて吸う、そんな俺、最高じゃね?」で吸っています。


そこでどうしたら若者の消費を活性化させられるかを、若者の立場に立って考えてみたんですけど、


これはもう「サプライズ消費の流行」をおいて他にはないと思います。


「サプライズ消費」という言葉は聞きなれないと思いますが


これは、僕たちの高校で伝説の男と呼ばれていた「粕山」という男の手によって導入された概念です。


当時、よくみんなで中華料理屋に行くことがあり、


彼は中華料理屋の「くらげ」が大好物だったのですが、


彼は必ず店員の前でメニューを見ながら


「まず、くらげと……」


そしてしばらく間を置いてからこう言いました。




「あと、くらげください」



「くらげ2つ」ではないのです。


彼はまず、好きな「くらげ」を頼み、メニューに目を通したあと、結果、やはり、くらげだなと、くらげ以上のものはないなと、そう結論づけてくらげを注文する俺、そんなストーリを「くらげ注文」という小さな行為の中に盛り込んでくるのです。


そして、粕山という男のすごさはここにとどまりません。



くらげを2つ持ってきた店員さんに対してこう言うのです。












「くらげください」








こうして食卓にはくらげが3つ並ぶことになるのですが

どれだけ粕山がくらげ好きと言っても、くらげ3つは彼にとって明らかにトゥーマッチであり、

というか、あんなに味のぼやっとしたもんを3つも食えないのであり、

結局、くらげのほとんどは僕たちに食べられるのです。


しかし、彼は、中華料理屋に行くたびに、必ずくらげを「3回に分けて」注文しました。


「消費」という人間の欲望が直接現れる何の面白味もない行為において、そこに笑いを見い出していく。


そんな粕山は僕たち同級生の誇りであり、今だ僕が憧れ続けている男であり、いつか彼のようになりたいと、大人になった今でも彼の背中を追い続けている僕がいます。





というわけで、AEDを買いました。





水野敬也オフィシャルブログ「ウケる日記」Powered by Ameba




今、ウチの事務所の扉がこういう状態になっています。




水野敬也オフィシャルブログ「ウケる日記」Powered by Ameba




「普通、自分の部屋に置かんだろ」というところを「あえて」の購入です。


佐川急便から荷物が届いて組み立ててたらアシスタントたちが



「水野さん、何買ったんですか?」



ってのぞいてきたのでAEDを見せて


「いやー、これでお前たちがいつ心臓発作起こしても助けてやれるわ~」


って言ったら笑い転げてました。



車を買うわけでもない、ゴルフセットを買うわけでもない、普段から節約に節約を重ねて、からのAED。



この面白さ、大人たちには分からないと思うなぁ。



でも、今このブログ読んでる若者たちは



「さすが水野、AEDで来たか!」



と笑い転げてますからね。



若者たちの心をつかむっていうのはこういうことなんですよ。



というわけで若者の皆さんは

必死にマーケティングして商品を作っている大人たちを裏切る意味でも


「あえて、こんなもの買ってみたよ」

「欲しくなかったけど、逆に、買ったよ」


というサプライズ消費に挑戦してみましょう。


これで日本は不況から脱出できるはずです。







※ビックカメラでたまたま見つけて「これで粕山を超えられる!」と鼻息荒げて購入しましたが、今冷静になってみると完全に勇み足でした。正直、後悔しています。しかも使う機会が無い方がいいはずなのに、使わないと40万円がパーという、過去経験したことのない種類のジレンマに襲われています。サプライズ消費には思いもよらない後遺症が存在するので気をつけてください。
















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霜田くんの鈴



昨日の深夜2時過ぎに


事務所で作業をしていたところ、窓の外から鈴の音が聞こえてきました。


(なんだろうこんな時間に……)


少し気になりましたが無視して作業を続けました。


でもその鈴の音が一向に鳴りやまないのです。


不思議に思った僕は窓を開けて外をのぞいてみたのですが


どこで鈴が鳴っているか分かりませんでした。


夜の暗がりの中から聞こえてくるような感じなのです。



「なんだか気持ち悪いなぁ」



と思いながら机に戻ったのですが、


そのとき僕はふとこの鈴の音に聞き覚えがあることを思い出したのです。


それは、今事務所に来て本を書いている霜田(しもだ)くんの鈴でした。


霜田くんはいつも鍵の束に鈴をつけており、


事務所に近づいてくるとチリンチリンと鈴が鳴るので「あ、霜田くんが来たな」と分かるのですが


部屋の外から響いてくる鈴の音は、そのときの霜田くんが鳴らしている鈴の音に聞こえたのです。


ただ、このときの僕は本当に間抜けで


「霜田くんの鈴に似ているな」


くらいしか思わずに、やはりそのまま作業を続けたのでした。


それからかなり長い間鈴の音がなっていたのですが、


あるとき音が途切れました。


「あ、鳴りやんだ」


そう思ったのですが、なぜかそのときパソコンの画面下の時計が目に入りました。



時間は



3:48



と表示されていました。




そのときでした。


全身にぞわぞわと寒気を感じたのです。



(もしかして――)



僕は思い浮かぶ答えを頭の中で必死に消し去ろうとしました。


しかしその考えは次第に僕の中で確信へと変わっていったのです。



(これはいわゆる、「虫の知らせ」というやつなのではないか――)



僕は今まで心霊現象に遭遇したことはなく、霊感のようなものもありませんでした。


しかし、このときは本当に腕にびっしりと鳥肌が立ち、身体が震えていました。


(もしかしたら霜田くんが何らかの事故に巻き込まれ、僕に最後の別れのあいさつに来ていたのではないか……)


僕は急いで携帯電話を取り出し、霜田くんに電話をしました。


しかし、霜田くんは電話に出ませんでした。


いよいよ僕は怖くなってきました。


そして同時に、強い罪悪感を覚えたのです。



というのも、僕は過去に、霜田くんの鈴に対して一度小言を言ったことがあったからです。



ウチの事務所は入り口を入ってすぐの場所に僕の部屋があるので


やってくる人たちは僕の部屋の前を通っていくのですが


僕は物音に神経質なので、霜田くんがチリンチリンと鈴の音を鳴らしながら歩いていくということに

イラッとすることがありました。


しかしなかなかそのことを言い出せず、

ただ放置しておくのも我慢できなかったので

鈴を鳴らしている霜田くんに



「その鈴はあれかい? 誰かの形見みたいなものなのかな?」



とたずねたことがあり、
つまりは、(いつも肌身離さず持ってなきゃいけないような大事なものなのか?)という皮肉を込めて言ったことがあったのです。


僕は


(どうしたあんなことを言ってしまったのだろう)


と後悔しました。



鈴くらい好きに鳴らしてあげればよかった。


何度でもチリンチリンさせてあげればよかった。


いや、鈴だけじゃない。



僕は、霜田くんに「君は料理が下手だね」と言ったことがありました。



「こんなまずい味噌汁飲んだことないよ」



と言ったことがありました。



でも、人には得手不得手があるのだから



まずい味噌汁も黙って飲んであげればよかったじゃないか。



そんなことを考えたら



目頭が熱くなり、涙がこぼれおちそうになりました。



そして、あくる日のことでした。



なんと









$ウケる日記
霜田くんが普通に事務所に現れたのです。





第一声は






$ウケる日記
「お疲れ様っす」




でした。




「き、昨日の深夜電話したんだけど!?」と僕がたずねると、






$ウケる日記
「寝てました」





と答えました。






あの真夜中に聞いた鈴の音が一体何だったのか―――今だに謎のままです。






ただ、今日の霜田くんの鈴の音は



いつもより少し心地よく感じられたのでした。






















ウンコマスター・山本 ~前編~



先日、打ち合わせをしているときに

ある人が書いたインターネット上の文章が話題になり

「31歳 ウ○コ で検索したら出てきますよ」

と言われて読んでみたのですが


「31歳にしてう○こをもらしました」
http://www.nakamurahiroki.com/2010/04/31.html

(内容は、広告代理店に勤める方が打ち合わせ前にウ○コをもらしてしまうというお話です)



内容はすごく面白かったのですが

1点すごく引っ掛かることがありまして、

というのも、聞くところによるとこの方はインターネット上で

「ウ○コ漏らしと言えばこの人」的ポジションを築いていらっしゃるようなのですが

正直「ウ○コ漏らし」といえば

ウチの山本くんをおいて他にはあり得ないのです。


山本くんは私の中学時代からの幼馴染ですが、


私が確認しただけでも


過去10回近くウ○コを漏らしており


彼の「漏らし」は人間の域を超えており


「妖怪・ウ○コ漏らし」として認定してしまってもいいくらいなのではないかと思えるほどで


「ウ○コ・マスター」の称号を他人に欲しいままにされている現状を憂慮し


どちらがフェイクでどちらがリアルの「漏らし」なのかを世に問うべく


筆を取らせて頂くことになりました。


私の未熟な筆で山本くんの「漏らし」の凄まじさをどこまでお伝えすることができるか不安ではありますが

精一杯頑張りますのでよろしくお願い致します。







yamamoto_master01.jpg

これは私が楽天でブログを始めるきっかけになった事件でもありますが、「山本くんとウ○コ」この2つのキーワードを語る上でどうしても外すことができないので改めて書かせて頂きたいと思います(本当にあった話です)。






2003年11月。

私は「ウケる技術」という本を出したばかりの頃でまだアルバイトを続けており、

そのアルバイトが朝までの勤務だったので

早朝の6時頃、当時山本くんと一緒に住んでいた恵比寿のマンションに戻りました。

そしていつものように自分の机に座りパソコンの電源を立ち上げたのですが、

なぜか足元に茶色いものが落ちていたのです。

一瞬、何か分からなかったので顔を近づけてみました。

すると、それがとてつもない異臭を放っているのです。


「まさか――これは――」


しかし、こんなところにソレが落ちているなんてことはあり得ない話であり

私の頭の中の理性は


「いや、これは肉の塊か何かが腐っているのだろう」


そう自分に言い聞かせたのですが

ふと視線を漂わせたところ

リビングの中央にある椅子の上に

それはもう一辺の疑問の余地も許さぬ巨大なウ○コが

まさに「ドーン」という擬音が最もふさわしい形でもって存在しているのを発見したのでした。


「一体、何が――」


早朝の寝ぼけ気味だった頭が一瞬で覚醒しました。

そして、できるだけ冷静につとめながら、今この部屋の中で何が起きているのかを把握しようとしました。


まず、最初に私が思ったのは



「この部屋に泥棒が入ったのではないか」



ということでした。

というのも、「泥棒が家の中でウ○コをしていくことがある」という話を聞いたことがあるからです。

これは諸説あるらしいのですが、泥棒たちが運だめしをしているということだったり、緊張するから生理的にしたくなる

ということらしいのですが、とにかくそういう話があるのです。

そこで急いで貯金通帳や貴重品を確かめたのですが

特に盗まれた形跡はありませんでした。


ますます混乱した私は結論を出せないまま部屋の中を注意深く見ていたのですが



「ん……?」



ある場所に目を止めました。

部屋の隅のソファの前にある小さな机の上に

なぜか



●崩れたジェンガ







●残り少なくなったテキーラのボトル



が置いてあったのでした。


つまりは、最初からこの部屋にあったのは




● ジェンガ


● テキーラ


● ウ○コ




なのでした。




「どういうことなんだこれは――」




この3つのキーワードから答えを導き出そうと考え続けた私ですが、

答えの糸口すらつかむことができませんでした。


(と、とりあえず山本くんに知らせないと!)


そう思った私は、山本くんの部屋に向かいました。


扉を勢いよく開けると


山本くんはベッドの上でなぜか



全裸



で横たわっていました。



急いで駆け寄って声をかけると山本くんは




「んあ?」




と顔を上げました。


山本くんはただ寝ていただけだったようでした。


とりあえず私は山本くんに向かって叫びました。



「おい、リビングにウ○コがあるぞ!」




すると山本くんは「へ?」と聞き返してきましたので改めて


「リビングにウ○コがあるんだよ!」


とリピートしましたところ山本くんは「そんなわけねえだろ!」と言って笑い出しました。


見たところ山本くんは相当酔っぱらっているようでした。


こっちはテンパっているのに笑っている山本くんにイラっと来た私は


「とにかく見に来いよ!」と全裸の山本くんを引っ張ってリビングに連れて行きました。


山本くんは椅子の上に置いてある巨大なウ○コを見て言いました。



「これ、ウ○コじゃん!」



私は声を荒げて山本くんに言いました。

「もしかしたら泥棒が入ったのかもしれないから調べてよ!」

すると山本くんはふらふらする足取りでリビングから出ていきました。

そして私はもう一度リビングを探索してみることにしたのです。

しかし、ほとんど間をおかずに



「ああ~!」



山本くんの叫び声が聞こえました。


私は何事だろうと声のする方に向かって急ぎました。


すると山本くんがトイレの中で便器を指差しながら叫んでいたのです。



「ここにもウ○コがあるよ~!」



見ると確かに便器からはみ出た状態の茶色の物体がそこにもあるのでした。


(どうしてトイレにまで――?)


謎はますます深まるばかりで、私はトイレにこびりついたウ○コを見ながら呆然としていたのですが


しばらくするとまた山本くんの



「ああ~!」



という声が聞こえてきました。


今度は山本くんは、自分の部屋の中にいました。


山本くんはベッドを指差して言いました。




「ここにもあるよ~!」




見ると山本くんのベッドの一部が茶色くなっているのでした。



(まさか――)




私は衝撃で気絶しそうになりながら山本くんに向かって言いました




「後ろ、向いてみて――」




すると山本くんは「はい」と素直に後ろを向きました。




すると、そこには――割れ目から茶色の物体をのぞかせている、山本くんのお尻があったのでした。






――なぜ、山本くんが自宅の各所でウ○コをして回ったのか。


真相は今だ闇に包まれたままです。


山本くんが記憶しているのは


「女の子と家で飲もうということになって2人で部屋に来た」


というところまでなのです。


だから、ここからは私の推測でしかないのですが


山本くんは女の子を部屋に連れてきたあと


その子とHなことがしたくなり


しかし、自分の力量ではHなことをすることができないと判断し


お酒の力に頼ることにしました。


そこで山本くんは女の子にこんな提案をしたのではないかと思うのです。



「ジェンガをやって負けた方がテキーラを飲もう」



そして、山本くんは、初回に負けました。


山本くんはテキーラを飲み干し


「もう1回!」と勝負を挑んだ。


しかし、テキーラを飲んでまともに戦えるほど「ジェンガ」は甘いゲームではありません。


というか、この時点で完全に山本くんの戦略ミスなのですが


彼は女の子を目の前にして、


朦朧とする頭で


ジェンガに向かって手を伸ばし続け


そしてジェンガを崩し続け


テキーラを飲み続けました。


結果、悪酔いした山本くんが変な絡み方をしてきたので、女の子は「帰る」と言い出したのだと思います。



その女の子を引きとめようとしたのですが、女の子は説得に応じなかったのでしょう。


山本くんは最後の手段としてこう言ったのです。



「君が帰るっていうなら、ここにウ○コするよ!」



これを読んでいらっしゃる皆さんは「そんなバカな」とお思いのことでしょうが


山本くんは私とケンカになったときに


「お前それ以上言うと、ここでウ○コするぞ!」

「お前のパソコンの上でウ○コしたるからな!」

「どこでウ○コされたら一番つらい?」


そんな脅迫のセリフを幾度となく口にしており


というか、ケンカの終盤になると山本くんは必ずそのセリフを吐くので


ほとんど山本くんの「決め台詞」になっているのですが


きっと、その時もその台詞を口走ったのでしょう。


もしかしたら、悪酔いしていた山本くんはその場でズボンを降ろしたのかもしれません。


しかし、そんな山本くんを見てドン引きした女の子は、そのまま部屋を出ていってしまった。


本来であれば、部屋に一人残された山本くんはズボンを上げねばならないところなのですが


山本くんのおしりは異常にゆるいので


そこでウ○コがドバドバと出てきてしまった。


山本くんは慌ててトイレに向かい再びウ○コをしたのですが、


ウ○コを拭き忘れて眠ってしまったのだと思います。



信じられない話ではありますが、

14歳の頃からずっと山本くんを見続け、山本くんのことを親以上に知っている私の推測は

監視カメラ以上の力があると思って頂いて間違いありません。



皆さん、これが山本くんなのです。



これが、山本周嗣(リアル・ウ○コマスター)の実力なのです。






山本くんは、


部屋に拡散されたウ○コを掃除しながら、笑ってつぶやきました。





「まあ、俺からしたら地球はトイレみたいなものだからさ」






(後編に続く)





タイト事件



思えば、「タイト」という言葉に振り回され続けてきた人生でした――。





服屋で試着して



(ちょっと小さいかな……)



と感じた時



「これのLありますか?」



と聞くと



「Lの在庫ないんですよ」



と答えた店員さんは、決まってこの一言を付け加えてきます。




「でもお客さん、これはタイトに着るのが今年風ですから」




そのとき僕はこう思うのです。



(そうか、タイトに着るのが今年風なのか――)



ファッション上級者にのみ許された「タイト」という甘美な響き。


そんな「タイト」が今日もまた僕を誘惑する。




そしていつしか催眠術にかかったかのようにこう口にしているのです。




「この服――ください」




そして、数時間後、


自宅の鏡の前で明らかにサイズの小さい服に体を締めつけられながら、もだえ苦しむ僕がいるのでした。






こうして僕は服を買いに行く時はいつしか




服を見るのではなく



店員さんを見るようになっていました。



この店員さんの言っていることは真実なのか?



また嘘をついて僕に服を買わそうとしているのではないか?



そうした疑心暗鬼に囚われながらも、誠実な店員さんを探し求め、



そして、ついに、僕は出会ったのでした。




渋谷のお店で出会った彼は――Yさんは――いつも正しく僕を導いてくれました。



「似合わない」時ははっきりと「似合わない」と言ってくれました。


セールの日が近づくと、「あとちょっとでセールだからその日まで待った方がいい」と教えてくれました。



また、彼が勧めてくるものは、一見カッコイイと思えないものでも



着てみると予想以上にカッコ良く見えるものばかりでした。



いつしか僕とYさんと携帯電話の番号を交換し、


店員と客の関係を超えた絆が生まれるようになったのです。




―――そんな、夏の足音が聞こえ始めたある日の出来事でした。



この日も僕はYさんのお店で、Yさんに勧められるままに服を試着していました。



Yさんは言いました。



「いやあ、このTシャツ、マァジカッコいいっすよね~」(Yさんの口調はこんな感じです)




Yさんがカッコイイと言うならカッコイイに違いない、そう思いながら鏡に映る自分を見ていました。



ただ、そのとき、僕は思ったのです。



(ちょっとキツいな)



そして僕はYさんにたずねました。



「ちなみに、これLありますか?」




するとYさんは答えました。




「あ、L無いんすよ~」





しかし、そのあとYさんのセリフに僕は耳を疑いました。




Yさんはこう言ったのです。





「でもこれマリン系なんで絶対タイトに着た方がいいっすよ~」




(Yさん、まさか――)



僕は――震える顔をYさんに向けました。



(まさか――あなたも――)




しかし、数秒後。


一瞬でもYさんを疑った自分の小ささを恥じました。


僕の目に映っていたのは


服と真剣に向き合っているYさんの凛々しい表情だったのです。



こうして、僕の不安は希望に変わりました。



ついに、待ち望んだこの日が、来たのだ。



僕がタイトを着こなす日が。



気づいた時には、



僕は精一杯の笑顔をYさんに向けてこう言っていました。






「これ、下さい!」





それから僕は自宅に戻り



Yさんから勧めてもらったTシャツを鏡の前で着てみたところ、あることに気づきました。












ウケる日記


わき毛がめっちゃ出てるんですよ












でも――。



僕は自分に言い聞かせました。



あのYさんが、僕にウソをついて服を買わせるはずがない。






だとすれば、





間違っているのは、服のサイズではなく、むしろ――。









ウケる日記


Yさん、こういうことですよね?








これで、僕、今年の夏はタイトで決めれるんですよね――?

























(おすすめ)





ウケる日記


「憂鬱でなければ仕事じゃない」

見城さんと藤田さんの共著です。

発売されてからすぐに読みましたがめっちゃ面白かったです。

やはり、今を活躍されている人たちの言葉を読む時は緊張感が高まりますね。
藤田さんと見城さんのキャラクターが全然違うので同じテーマを語るときも
違って見えて読み物としても楽しかったですし、実用性も高くてすぐに仕事に生かせる内容ばかりでした。素晴らしい!



ウケる日記


「ハッピー・ハートの方程式」

桃華絵里さんとは、僕が恋愛体育教師・水野愛也でテレビに出たときに共演させて頂きました。
普段の生活ではまったく縁のないジャンルの方とお会いするのは面白いですね。
本の内容も色々な意味で刺激になりました。おすすめです!



ウケる日記


「さりげな教習所」~会社編~

「さりげな教習所」~恋愛編~

友人の放送作家のつじさんが「温厚な上司の怒らせ方的なDVD出したから見て」
と言われて見たのですが、予想外に(すみません!)面白かったです。

やっぱりこの手のハウツーDVDは教授役のポジションがかなり大事だと思うのですが
めちゃくちゃイイ味出してましたね。
胡散臭いけど、妙に自信があるというか、こんな逸材どこで見つけてきたんだろう。






ポスティング界の島耕作





何ヶ月か前のウケるメールマガジン


こんな↓記事を書きました。







水野です。


ウチの事務所のポストは建物の入口すぐの場所についておりまして


色んな業者の人が広告やチラシをポスティングしていくのですが


これらのチラシは絶対に見ることがないので


そのままゴミ箱に捨ててしまいます。



これは相当な「紙」と「時間」の無駄遣いであり




こういうのがすごく気になってしまうので




ポストに↓の貼り紙をすることにしました。






チラシ・広告を入れないで!
毎日ゴミにするのが面倒なんです……。







でも、これだと味気ないと思ったので

その後にこういう文章をつけてみました。








チラシ・広告を入れないで!
毎日ゴミにするのが面倒なんです……。

でもこれだけは言わせてください。

ポスティングのお仕事、お疲れさまっス!










さて、


果たしてこの貼り紙の効果はあったでしょうか!?







1.まったく効果がなかった

2.微妙に効果があった

3.おどろくべき効果があった












答えは―――






3.おどろくべき効果があった





です。



なんと、ほとんどチラシが入らなくなったのです!




(中略)






これってすごいことですよね。


ポスティングの仕事をしている人はノルマがあって

とにかくチラシをポストに入れなければならないので

こんな貼り紙なんて無視してもいいわけです。


でも、律儀にウチのポストにはチラシを入れずにおいてくれているのです。


というわけで、


(ああ、世の中には素敵な人がたくさんいるものだなあ)


と感動していたのですが、


同時に、



(でも、最後の「お疲れさまっス!」の一文を添えるあたり、さすが俺だなあ)



と自分にも感動していたんですよね。



そんなこんなで数ヵ月経ったのですが、



なんと、昨日、ウチのポストに、



こんな↓手紙がポスティングされていたのです(レシートの裏に書かれてありました)。






ポストの手紙




(文字はこう書いてあります)


げきれい

ありがとうございます

たまには

ひまつぶしに

ごらんになってはどうですか








――この手紙を受け取ったとき、あまりの衝撃で僕の手が震え出しました。



いや、



これは一見、シンプルな手紙に見えます。



しかし、この手紙には



「営業」のすべてが含まれていると言っても過言ではないのです。





営業とは一言で言ってしまえば




「共感」と「押し」




だと思います。



他人に何かを売るということは



ある意味で「要求」をすることになります。



しかし、「要求」は相手にとってうれしいものばかりではありませんから



警戒されたり嫌がられたりします。



そこで「共感」がクッションとして必要になってくるわけです。




極端な例を挙げると、たとえば「女性をウチに誘う」場合





「今から俺のウチ行こうか」




と誘って女性が乗り気でなかった場合、気まずい空気になりますが



その雰囲気に対して




「うん、確かに、いきなりウチっていうのもね……」




と「女性が乗り気ではない」という空気を拾って「共感」すれば、気まずさを緩和できます。



しかし、



それで終わってしまっては「単なるイイ人」になってしまいます。




そこで






「うん、確かに、いきなりウチっていうのもね……ま、そのあたりの話もウチで」






となると、


(もちろん相手との関係次第では「コイツ、ウザい」となることも往々にしてありますが)




「共感」+「押し」



になります。



そして


もし、ポストに入れられた手紙が





げきれい

ありがとうございます





だけだったら、


確かに僕はうれしいですが、それで終わりです。



しかし、この手紙が秀逸なのは、



一度そこで共感をした上で





たまには

ひまつぶしに

ごらんになってはどうですか








自分の仕事である「広告」を僕に対して「押し」てきています。



これをやられるとこちらとしても



(この人のポスティングする広告だったら読んでもいいかな)



となるわけです。




そのあたりの心の機微を絶妙に読みながら、自分の要求を通してくるあたり




彼はまさに







ポスティング界の島耕作







と呼べる逸材だと言えるでしょう。







しかし、





さすがの島耕作も






今回は相手が悪かった。






まあみなさんもご存じのように




私、水野敬也は、またの名を













ブログ界のリッツ・カールトン









と呼ばれ








文筆ホスピタリティの鬼







と恐れられている男じゃないですか。


※ホスピタリティ……おもにサービス業で使われる言葉で「思いやり」や「おもてなし」を表します。




そんな僕が、


こと




「文筆」のジャンルである「手紙」において




いかに才能があるとはいえ、素人に攻め込まれたまま放置するわけにはいかないんですよ。



というわけで、



ポストに入れられた手紙を「挑戦状」だと解釈した僕は、



早速、ウチの事務所のポストの貼り紙を↓に変更しておきました。











チラシ・広告を入れないで!
毎日ゴミにするのが面倒なんです……。

でもこれだけは言わせてください。

ポスティングのお仕事、お疲れさまっス!





PS.
ポストの手紙


この手紙に見覚えのある方は

http://ameblo.jp/mizunokeiya

の4月15日の記事にアクセスするか

「ポスティング界の島耕作」

で検索してみてください。













島さんへ。



もしこのブログを読んでくれたのなら、


「島です」という手紙を添えてウチのポストに広告をポスティングしてください。


その広告はこのブログで「島さんがポスティングした広告です」と発表させていただきます。


今回の記事によって、すでに島さんのキャラクターは読者に「共感」を得ているはずなので


そんな島さんがお勧めするなら買ってみようと思う人たちも多いはずです。


そのとき、あなたの広告にはポスティング10000軒以上の価値が出ると思われ、


こうしてあなたは


本当の意味で


ポスティング界に伝説を作る



「ポスティング界の島耕作」となるのです―――。






―――ああ、すみません、


あなたとは文章でのやりとりだけで、


自己紹介もまだでしたよね。





初めまして、




私の名前は









ポスピタリ也

水野ホスピタリ也と申します――。
















(お知らせ)


4月25日に新刊が発売します。


四つ話カバー小

「四つ話(よつわ)のクローバー」

水野ホスピタリ也 著










新刊情報
2年半ぶりの新刊です。
「人生で大切な4つのこと」が楽しく学べる本です。増刷決まりました!
プロフィール

mizunokeiya

Author:mizunokeiya
はじめまして。
水野敬也です。
著作は「夢をかなえるゾウ」、「ウケる技術」、「雨の日も、晴れ男」、「『美女と野獣』の野獣になる方法」、「大金星」。DVD作品「温厚な上司の怒らせ方」の企画・脚本も担当しました。
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